サラ金との違いは?銀行で借金することのメリット・デメリット

借金をする際、選択肢としてはサラ金、つまり消費者金融で借りるか、銀行で借りるかのどちらかになると思います(カードローンの場合)。

どちらにも一長一短がありますが、ほとんどの人が重要視する「金利」は銀行のほうが安いケースが多いです。そのため、できれば銀行で借りたいと考えている人が多いでしょう。

確かに、銀行カードローンのほうが金利が安いのは事実ですが、それ以外にも多くの特徴、そして消費者金融系のカードローンとの違いがあります。

なんとなく「銀行カードローンのほうがお得だろう」と思っているのと、具体的にそのメリット・デメリットを把握しているのでは、利用方法にも大きな違いが出てくるので、今回を機にぜひ知っておきましょう。

なお、以下の内容はカードローンの場合です。借金には、住宅ローンやマイカーローンなどの各種ローン、キャッシングがありますが、それらはそもそも銀行でしか利用できない、サービスの内容が違うなど、カードローンとは異なるものなので、今回は対象にしません。

銀行カードローンのメリットとは?

まず、銀行カードローンのメリットから見ていきましょう。大きく分けて3つありますよ。

金利が安い

多くの人がイメージするように、銀行カードローンは消費者金融のそれよりも金利が安いことが多いです。消費者金融カードローンの金利は、だいたいが18%前後に設定されています

これは、「貸金業法」と呼ばれるお金の貸し付けに関する法律で定められている上限金利ギリギリで、合法であるけれども、一番高い金利ということになります。

ちなみに、カードローンの金利は「5%~18%」のように、幅をもって表記されていることが多いですが、これは融資金額によって金利が変わる、ということです。

一般的に借入金額が高くなるほど金利は安くなり、支払う利息は少なくなるので、その点で言えばお得になります。

ただ、金利が下がり始めるのは、一度の利用で100万円以上借りた場合など、かなり高額の融資を受けた場合です。多くの人は高くても50万円前後の借入れしかしないでしょうから、実質的な金利は18%程度で固定されていると言えるでしょう。

では、銀行カードローンの金利はどうなのでしょうか?銀行カードローンでも金利は利用額によって変化します。やはり借入金額が高くなるにつれて、徐々に金利は低下していきます。

金利の上限をチェックしてみると、14%前後の銀行が多いですね。消費者金融と比べて4%しか変わらないじゃないか、と思うかもしれませんが、4%は大きな違いです。

たとえば、50万円を1年で返済したとすると、金利が18%と14%では利息は2万円違います。月々の返済額で考えると約2,000円の差ですね。また、利息が多いとそれだけ返済期間も長くなり、さらに利息が上乗せされてしまうのです。

お金のやり繰りが苦しくて借金しているのですから、利息は少ないほうが嬉しいですよね。金利の面では銀行のほうが有利、これだけでも銀行カードローンを優先的に使うべき理由になるでしょう。

「おまとめローン」もこの金利の差を利用して、返済総額を安くする仕組みです。銀行には借り換え目的の専用ローンもありますから、まとめローンの利用を検討している人は地xェックしてみましょう。

総量規制の影響を受けにくいため、借入限度額が大きくなる

各カードローンでは利用限度額が設定されています。最大でもこれだけしか貸し付けできませんよ、といったものですね。ただ、無条件で限度額まで借りられるかというと、決してそうではありません。

申し込み書に記載されている職業や年収、今までのカードローン利用履歴から、返済能力があるかどうかを判断し、OKなら貸し付けを行います。いわゆる「カードローン審査」と呼ばれているものですね。

また、「総量規制」に引っかからないかも重要なポイントです。総量規制とは、借金の総額を規制する制度で、これにより年収の3分の1以上の借入、貸し付けはできないようになっています(住宅ローンや自動車ローンは例外)。

たとえば、年収が300万円の人なら、最大でも100万円までしか借りられない、ということになります。たとえ複数の金融機関で借金しようとしても、借入状況は「信用情報機関」によって一括管理されているため、ごまかすことはできません。

これらの理由から、消費者金融カードローンで高額な借入をするのは難しいのです。

しかし、銀行カードローンになると話は違ってきます。というのも、銀行カードローンは総量規制の対象外であるため、年収や現在の借入状況に縛られず融資を受けられるためです。

それでも審査はもちろんあります。利用限度額ギリギリまで借りようと思っても、審査を通過できなければ借入はできません。

また、最近は銀行カードローンにも総量規制の波が押し寄せてきています。対象外であることは変わりませんが、それを訴求ポイントにすることは禁止されました。

さらに銀行側も、総量規制を大きくオーバーするような貸し付けを行うことに消極的になってきています。いずれは銀行カードローンにも総量規制が適用されてしまうかもしれませんね。

現時点では、総量規制にあまり関係なく借り入れができるので、高額な借入を行う場合は銀行カードローンを検討するとよいでしょう。

銀行から借りているという安心感

これは直接的なメリットではないのですが、心理的に大きなポイントです。

やはり銀行から借りているということには安心感があります。昔ほど消費者金融に対してマイナスイメージを持つ人は多くありませんが、それでも多少のネガティブな感じは否めません。

借金のことが周囲に知られた場合も、銀行から借りているのとサラ金から借りているのでは、与える印象は変わってくるでしょう。

こういった点も、銀行から借り入れをするメリットだと言えるのではないでしょうか。

銀行カードローンのデメリットとは?

次にデメリットについて見ていきましょう。勘がいい人はすでに気づいているかもしれませんが、銀行カードローンと消費者金融カードローンのメリット・デメリットは対称的です。

銀行のデメリットは消費者金融のメリットで補完できますし、その逆もそうです。これを知っていれば、どちらを利用するのが自分にとってベストなのかをすぐに判断できるようになりますよ。

審査が厳しい

銀行カードローン最大のデメリットは、その審査の厳しさです。金利や融資金額など、利用条件がいいのは確実に銀行カードローンのほうですが、審査を通過できなければそもそも利用できません。

消費者金融の審査は通ったけれど、銀行のほうは落ちてしまったという報告は日常茶飯事で、申し込み書の記入内容によっては簡単に落とされてしまいます。

審査内容は多岐に渡り、職業や収入、カードローン利用歴、金融事故の有無など、さまざまな項目がチェックされます。

消費者金融の審査通過率は、低い業者でも50%程度だとされていますが、銀行カードローンでは高い銀行でも25%前後だと言われています

銀行から融資を受けたいけれど、審査を通過できず、仕方なく消費者金融から借りたという人も少なくありません。

審査期間が長い

銀行カードローンは審査期間が長めであることが多く、申し込みから実際に融資を受けるまでにある程度の期間が必要になります。場合によっては、1週間近くかかることもあるようです。

最近は即日融資が可能な銀行カードローンも登場していますが、まだまだ数は少なく、フットワークの点で言えば消費者金融カードローンのほうが一枚上手でしょう。

即日融資が可能な銀行カードローンは金利が高く、結局は消費者金融で借りる場合とあまり変わらないのも大きなネックです。

返済が遅れた場合の対応が厳しい

銀行は消費者金融よりも延滞に対して厳しく対応すると言われています。もちろん、しっかり期日までに返済できればこのデメリットは全く関係ありません。

消費者金融では、たとえ返済が少し遅れてしまっても、追加の融資が認められることがありますが、銀行ではそうはいきません。1日でも遅れれば、利用限度額まで余裕があっても追加の融資は期待できないと考えてよいでしょう。

返済できずに長期間経過すると、法的手続きを取られてしまうので、必ず返済できる範囲内で融資を受けるようにしましょう。

まとめ

銀行カードローンのメリットとデメリットをご紹介してきました。銀行と消費者金融のどちらを使うべきかの結論を言うと、やはり銀行カードローンを使えるならそちらを利用したほうがよいでしょう。

金利が低いのはとても大きなメリットです。安心感もありますし、総合的なメリットで考えれば銀行のほうが大きいでしょう。

ただ、使い勝手という面では消費者金融カードローンに軍配が上がります。今すぐにお金が欲しい!という状況では即日融資の仕組みはとてもありがたいですし、審査が緩めなのも助かります。

審査期間が短いことも見逃せないポイントです。自分の状況に合わせて、どちらを使うべきかをしっかり判断しましょうね。