クレジットカードを作る際には、必ず審査を受ける必要があります。審査は申込者の年収、勤務先、保険の種類などから総合的に行われますが、加えて未成年の場合は親の信用情報が参照されます。
親の借金歴に問題がある場合は審査に合格しづらくなるという噂もありますが、果たして、その噂は真実なのでしょうか?様々な角度から調べてみたいと思います。
未成年でもクレジットカードを作れる!
未成年でもクレジットカードが作れるの?と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、未成年であっても、18歳以上でなおかつ高校に在籍していない場合は、クレジットカードを作ることができます。
法律で決められているわけではないですが、ほぼすべてのクレジットカード会社は18歳以上の非高校生の申し込みを認めています。高校を出て働いている若い社会人や、大学生ならば問題なくクレジットカードが作れる場合が大半です。
実は学生という職業は、カードローンの審査に当たっては、大企業の会社員や大きな地方自治体の公務員と同程度の評価をされます。その後会社員や地方公務員になるつもりがないという人は、むしろ学生のうちにクレジットカードを作っておいたほうがいいとすらいえるのです。
しかし、ここで問題となることが一つあります。未成年がクレジットカードを作成する場合は、申込条件に「親権者の了承」が追加されるのです。たとえ本人が社会人であっても、未成年ならば通常の場合親権者の了承が必要です。
もちろんクレジットカード会社の立場からしてみれば万が一に備えて親権者の同意を取り付けておくことは必要不可欠ですが、未成年にとってはここが一番大きなハードルとなるかもしれません。
仮に親権者の了承を得ずにクレジットカードの申し込みを行ったとしても、審査の最後に親権者のもとに連絡が行きます。つまり、親の了承を得ないままクレジットカードを作るのはほぼ不可能であるということです。
そして、未成年のクレジットカードの審査の際には、親の収入や勤務状況、信用情報などが審査基準に入ります。
そのため、親に借金があったり、親が無職だったりすると、途端に審査に合格するのは難しくなってしまいます。ただし、住宅ローンやカーローンについてはあっても特に問題視されないようです。問題になるのはキャッシングやカードローンの利用歴です。
親が過去に債務整理などをしている場合は、それが原因で合格できなくなる可能性もあるので注意が必要です。
名義貸しを疑われないように注意しよう
親の経歴に問題がある場合、名義貸しを疑われる可能性があります。名義貸しとは、子供の名義を借りて、実際に借りたお金を使うのは親、ということです。親が過去に金融事故を起こしてブラックになっている場合、親が新たに借り入れをするのは非常に難しいとされています。
普通の親はそうなったら借金をあきらめるものですが、中には子供の名義を借りてまで借金をしようとする親もいるのです。
クレジットカード会社には、社内データベースというものがあります。社内データベースに親のブラック情報があった場合、本人に問題がなくても落とされることがあります。
名義貸しの疑いを避ける最も確実な方法は、親が使っていたクレジットカード会社とは別のクレジットカード会社を利用することです。これならば、そもそもクレジットカード会社は親のブラック情報にたどり着くことができないので安心です。
未成年でも使えるおすすめのクレジットカードはこれ!
クレジットカードと一口に言ってもその種類は様々です。クレジットカードのほとんどはそれなりにお金を持っている社会人を対象としたものですが、中には学生のことを重視して考えられたものもあります。
学生のうちに囲い込んでおきたいというクレジットカード会社の思惑があるためですが、利用者としてはその思惑に乗らない手はありません。今回はそんな学生向けのクレジットカードの中でも、特におすすめのものをいくつか紹介したいと思います。
学生向けの特典がたくさん「学生専用ライフカード」
信販会社のライフが発行している、学生専用のクレジットカードです。名前のとおり、学生だけが申し込むことができます。
大学を卒業、中退するなどして学生の立場でなくなった場合、数々の特典は使えなくなってしまいますが、その後も継続して利用することは可能です。年会費は無料です。
学生専用ライフカードの一番のメリットは、事前に申し込んでおくことにより、海外で使ったショッピング額の5%がキャッシュバックされることです。
たとえば、夏休みなどの長期休暇中に海外旅行に行って、そこで学生専用ライフカードで10万円分買い物をした場合、10万円×5%=5000円のキャッシュバックが受けられます。
二番目のメリットは、最高で2000万円の海外旅行傷害保険制度が付帯してくる点です。海外で怪我や病気になり、現地の病院で診察や治療を受けた場合、医療費が思わぬ出費になることがありますが、この保険があれば万が一のことがあっても安心です。
そのほか、誕生日がある月はポイント5倍、Edyチャージでもポイントが付与されるなど、学生にとっては至れり尽くせりな構成となっています。一般的な大学生にとっては、最有力な選択肢になることは間違いないでしょう。
特に海外に関するサービスが充実しているので、海外に行く予定があるという方におすすめです。
楽天カードアカデミー
ご存じ楽天が提供する、学生専用のクレジットカードです。テレビCMなどでもおなじみの「楽天カード」ですが、本カードはその学生版と考えていただければ問題ないでしょう。大学を卒業すると、自動的に楽天カードに切り替わります。年会費は無料です。
楽天カードアカデミーの一番のメリットは、とにかく楽天スーパーポイントがたまりやすいことです。楽天スーパーポイントは、楽天のサービスを利用した時にためることができるポイントで、1ポイント=1円として使うことができます。
楽天カードアカデミーを使って商品を購入した場合、必ず購入金額の1%がスーパーポイントで還元されます。
楽天市場で買い物をした場合は、最大でポイント還元率は3倍になります。そのほか、楽天ブックス、楽天トラベルなどのサービスを利用した場合も、ポイント還元率が3倍になります。
二番目のメリットは、限度額が10万円にまで制限されているところです。限度額に制限があるというのは一見デメリットに思えるかもしれませんが、使いすぎないという点ではむしろプラスに働きます。
<h③>楽天カード
楽天カードは楽天カードアカデミーと違い学生専用のクレジットカードというわけではなく、18歳以上なら年齢に関係なくだれでも申し込むことはできます。基本的なサービスは楽天カードアカデミーと同じです。年会費は無料です。
楽天カードの一番のメリットは、とにかく審査に受かりやすいことです。楽天カードは全年齢向けのクレジットカードではありますが、実際には専業主婦や学生、フリーターなどの収入がない、もしくは少ない人たちの申し込みがいおいようです。そうした不利な条件の人たちでも受かるほど、審査が易しいということです。
二つ目のメリットは、楽天スーパーポイントがたまりやすいこと。これについては楽天カードアカデミーの欄でも説明させていただいたので、詳細は割愛します。
三井住友VISAデビュープラス
テレビCMなどでもたびたび放送されている、三井住友VISAカードの若者向け版です。18歳から25歳以上ならばだれでも加入することができます。
年会費は1年目は無料、2年目以降は1250円+税ですが、2年目以降も年1回利用すれば年会費は0円になるので、実質的には無料のようなものです。
一番のメリットはポイント還元率の高さ。ポイント還元率は通常は1.0%ですが、加入してから3か月間は2.5%となるので、最初の3か月間にまとめて大きな買い物をするとお得です。ショッピング補償も100万円を限度に受けられるので安心です。
二つ目のメリットは、満26歳以上になったときの最初のカード更新時に、プライムゴールドカードに自動的にランクアップできること。
プライムゴールドカードは20代専用のゴールドカードであり、年会費は初年度が無料、2年目以降は5000円+税(条件次第では1500円までの割引あり)ですが、通常の2倍のボーナスポイントがもらえたり、ショッピング補償が300万円まで増額したりと何かとメリットがあります。
未成年にお勧めのクレジットカードまとめ
学生専用ライフカード | 楽天カードアカデミー | 楽天カード | 三井住友VISAデビュープラスカード | |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 | 初年度無料、2年目以降は1250円/月(年1回以上の利用で無料) |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高2000万円 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 | ショッピング保険:年間100万円 |
利用可能枠 | ショッピング5万円~30万円 キャッシング10万円 |
ショッピング最高30万円(通常は10万円) キャッシングなし |
ショッピング10万円~100万円 キャッシング90万円 |
ショッピング10万円~30万円 キャッシング5万円 |
デビットカードってどんなカードなの?
デビットカードは、キャッシュカードと似たような感覚で使うことができる支払用のカードです。クレジットカードは支払いが月に1度であるのに対して、デビットカードはその都度支払いとなります。
引き落としの時間が異なるだけで、基本的にはクレジットカードと同じように使えるものと考えて間違いないでしょう。
デビットカードとクレジットカードの一番の違いは、審査がないことです。クレジットカードの仕組みはわかりやすく言えば借金ですが、デビットカードは口座のお金を使った現金払いのようなものなので、わざわざ審査をする必要はないのです。
過去に返済事故や債務整理歴のある人はもとより、高校生や大学生でも作ることができます。
一方、デメリットとしてはたまに使えない店があることと、キャッシング機能が付いていないことが挙げられます。高校生のうちから現金以外の支払いにも慣れておきたいという場合は、デビットカードを作っておくことをお勧めします。