定期預金なら金利30%計算!?個人型確定拠出年金のメリットがすごい!

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堅実性を信じられていた年金制度は破綻しかかり、旧厚生省が運用してきた年金原資は8兆円近くもの損失だったと大きなニュースになりました。

これからは、自己責任のもと、自分の老後資金は自分で増やしていかなければならないという風潮が高まり、各企業も社員への福利厚生の一環として確定拠出年金制度を整えているところが増えてきています。

「うちの会社には、そんな制度ないよ…!」という方や、自営業など企業に勤めていない方には、個人型の確定拠出年金があります。

2017年1月から個人型確定拠出年金の対象者が、専業主婦や公務員、企業型確定拠出型年金に加入していないサラリーマンなどへも大幅に拡充されることが決まっており、「iDeCo」(イデコ)という愛称がつけられました。

その個人型確定拠出年金、一番リスクの低い運用方法である「定期預金」であっても、金利30%の計算になるという噂が…!その真偽と個人型確定拠出年金のメリットについてまとめました。

実は預金運用でもOK!貯金するだけで金利30%に!?

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個人型確定拠出年金とは…?

個人型確定拠出年金とは、個人で運用できる確定拠出型年金(401k)のこと。

国民年金(基礎年金)のように、加入者が支払った掛け金を集めてリタイアした人に給付するという仕組みではなく、専用口座に自分が支払った掛け金が積み立てられ、自分がリタイアしたときにそれが給付され、自分が支払った金額と自分の運用成果によって将来もらえる金額が決まります。

給付には、(1)老齢給付金、(2)障害給付金、(3)死亡一時金の3種類があります。

それぞれに受取要件が設定されており、満たした場合に積み立てた年金資産を引き出すことができるようになっています。

給付の種類受取要件受取形態
老齢給付金60歳から受給可能年金または一時金
障害給付金高度障害時年金または一時金
死亡一時金死亡時一時金

掛け金は、個人が定期預金・投資信託・保険商品などの運用商品から自由に選んで運用していきます。商品の中には、国内株式や海外株式のようなハイリスクハイリターン商品もありますが、全額を定期預金のみでリスクを抑えながら運用することもできます。

掛け金は、全額が所得控除される!

確定拠出年金の最大のメリットは、所得税・住民税を大きく減税できることにあります。

2014年からスタートしたNISAが、利益の出た部分に対する課税分のみが無税になるのに対し、確定拠出年金は課税対象となるある程度以上の所得のある方なら、節税分だけ必ず儲けることができる金融商品といえるのです。

利率30%の定期預金となるカラクリ

年収500万円のサラリーマンの控除額は42万7,500円なので、457万2,500円に対し、20%の所得税と、約10%の住民税が課税され、合計の137万1,750円の税金を納めることになります。

ところが、限度額いっぱいの確定拠出年金を運用したとすると、年間で27万6,000円の拠出となり、控除額を除いた課税対象所得は371万1050円。

ここから計算した所得税・住民税は128,950円となり、82,800円の節税をしたことになります。
これは、拠出した27万6,000円に対して30%の利回りと同等の金額となるのです。

もし定期預金で運用するならどの銀行がオススメ?

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企業型確定拠出年金は、企業が提携している金融機関が提示する商品の中から選ぶことしかできませんが、個人型確定拠出年金では、自由に確定拠出年金の口座を開設する金融機関を選ぶことができます。

現在、個人型確定拠出年金を開設できる金融機関の数は3桁にのぼります。

その中で一体どこに口座を開くのが一番得になるのでしょうか?

全額を定期預金で運用するのであれば、かかってくる主なコストは「運営管理手数料」と「口座維持手数料」ですので、このあたりが安く、定期預金商品を多く扱っていることがポイントとなります。

スルガ銀行

リスクのある資産の運用を行う可能性が低く、定期預金を中心とした安全運用を行うのであれば、運営管理手数料が無料で年間の口座維持手数料が2,004円で済むスルガ銀行がオススメです。

運営管理手数料口座維持手数料商品名
無料2,004円(税抜)スルガ確定拠出年金スーパー定期(1年)
スルガ確定拠出年金スーパー定期(3年)
スルガ確定拠出年金スーパー定期(5年)

SBI証券

SBI証券では口座の残高が50万円以上だと運営手数料が無料となり、年間コストは口座維持手数料の2,004円のみで運用できます。

残高が50万円未満の場合、月324円の運営管理手数料が発生し、年間で5,892円の維持コストとなります。

運営管理手数料口座維持手数料商品名
無料(3,888円)2,004円(5,892円)スルガ確定拠出年金スーパー定期1年

楽天証券

2016年9月から個人型確定拠出年金をスタートする楽天証券。

元本保証型の定期預金商品は1点のみ。適用金利は0.01%です(2016年8月末時点)。

口座管理手数料は月額210円(税抜)、年間で2,520円(税抜)となり、他行と比較してもリーズナブル。

個人型確定拠出年金口座内の残高が10万円以上という条件を満たせば口座管理手数料は無料となります。

キャンペーン期間として2017年末までは手数料が無条件で無料。

さらに、楽天銀行との口座連携「マネーブリッジ」を設定すれば、楽天銀行の普通預金の金利が0.1%と高金利に!

運営管理手数料口座維持手数料商品名
無料無料(2,520円(税抜))みずほDC定期預金(1年)

個人型確定拠出年金のすごいメリット5つ

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1. 節税効果

上記で述べた通り、拠出金に対しての全額控除が受けられることから、ある程度の所得が見込めて税制が変わらないという前提のもと、元本保証の定期運用であっても年間30%の節税と効果と同じだけの利益が見込めます。

2. 手数料が安い

確定拠出年金のメリットとして、運営管理手数料や口座維持手数料などの手数料や信託報酬が安いことも挙げられます。

確定拠出年金の投資信託は、ファンドの信託報酬といった管理コストが抑えられているものが多く、NISAなどと比べても安いものが多いのが特長です。

販売手数料が取られないものもあり、普通に投資信託商品を買うよりもかなり安く設定されています。

3. 運用益が非課税

預金の利息や投資信託で得た利益など、金融商品の運用益には通常20%の税金が発生します。
ところが、個人型確定拠出年金で得た収益は課税の対和尚とならず、得られたリターンのすべてを再投資に回すことができるのです。

これが、複利効果のメリットを最大限に得られる理由になります。

4. 破綻しない

確定拠出年金の将来の受け取り金額は加入者の運用結果次第です。

自分の受け取る給付金が他人の運用結果に左右されることはありませんし、運営する金融機関も、あなたが損を出したからといってその分を補てんする義務もありません。

こういったことから、年金制度として国民年金のように破綻する可能性の低い制度だといえます。

5. 自己破産しても没収されない

確定拠出年金は財産とみなされないため、たとえ自己破産手続きをしたとしても、差し押さえられることがありません。

確定拠出年金が差し押さえられるのは、国税滞納処分などによる差し押さえの場合のみです。

個人型確定拠出年金のデメリットは?

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「確定拠出年金がメリットの大きい金融商品であることはわかったけれど、リスクやデメリットはないの…?」と気になる方のために、個人型確定拠出年金のデメリットとして考えられるものをリストアップしました。

1. 60歳を過ぎないと年金の受け取りができない

加入期間が短い場合や障害が生じたときなど、脱退一時金を受けることができるケースもありますが、基本的には60歳まで解約ができません。

いざというときにお金が必要になっても、引き出すことができないというリスクがあります。

2. 支払額よりも給付額が減ってしまうリスク

冒頭でもお伝えした通り、給付額は運用結果によって変動しますので、元本保証のない商品で運用し損失が出れば、支払額よりも給付金が減ってしまう可能性があります。

また、元本保証の商品であっても、将来的にはゆるやかなインフレが進むことが想定されているため、実質的に資産価値が下がるというリスクもあります。

3. 他の制度とのバッティング

確定拠出年金最大のメリットである節税効果ですが、ほかに節税効果が見込める制度とバッティングしてしまうことが考えられます。
ふるさと納税の上限額や住宅ローン控除額の減少などがこれに当たります。

まとめ

デメリットとして挙げている「60歳までは原則として解約不可」である点などを許容できれば、個人型確定拠出年金は加入者に多くのメリットをもたらしてくれる制度です。

リスクを取りたくない人は全額定期預金での運用もできますし、若い人であれば長期運用によるリスク分散が期待でき、複利の恩恵を受けることができるので、投資信託の商品を選ぶこともオススメできます。

確定拠出年金に未加入の方は、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。

参考リンク:確定拠出年金制度 |厚生労働省