レバレッジを上げすぎるとロスカットに!FXで借金は絶対に発生しないの?

FX初心者にとって、レバレッジとロスカットの関係を知っておくことは重要です。ロスカットが起きてしまったら、強制的に決済が行われてしまうので、たとえその後チャートが上昇して利益が出る予定だったとしても、手遅れです。

ここでは、初心者向けにレバレッジとロスカットについて解説をし、借金が発生するのかどうかを考察してみます。

FXにおけるレバレッジとは

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FX(外国為替証拠金取引)では、とある外国通貨の価値が下降しているときにその通貨を購入、価値が上昇したタイミングで売却をし、利益を得る投資方法です。

これだけなら通常の外国為替投資になりますが、FXの最大の特徴として、レバレッジをきかせられるということがあげられます。

レバレッジとは、日本語で言うと「てこの原理」のことであり、利益を何倍にも増やす方法です。

不動産投資におけるレバレッジ

不動産投資でも、レバレッジという言葉が使われます。例えば、1000万円の資産を持つサラリーマンが、1000万円の安いマンションを購入して賃貸に出しても、たいした利益は得られませんね。

ところが、不動産投資ローンを利用して、1億円のマンションを購入すれば、大きな利益が得られるかもしれません。これが、レバレッジ効果です。不動産投資ローンでは、銀行融資が「てこ」となっています。

FXにおけるレバレッジ

FXにおけるレバレッジも、基本的には同じ考え方になります。FXでは、差金決済が採用されているため、レバレッジを用いた取引がしやすくなっています。

例えば、10万円の証拠金を入れて、100万円の取引をしても、実際に100万円をfx業者が用意する必要はなく、決済の時に差金を用意すれば足ります。

10万円の証拠金を入れて、レバレッジを10倍にして100万円の取引をし、5万円の利益が出たタイミングで決済を終了すれば、決済の時に5万円が支払われるという形になるので、業者が用意するお金は5万円だけです。

国内のfxならば、最大で25倍のレバレッジをきかせられるようになっています。海外fxでは、100倍以上のレバレッジを設定できるところも存在します。初心者の人は、まずは国内fxで経験を積んでみましょう。

レバレッジとロスカットの関係

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レバレッジの説明を聞くと、勘のいい人なら、借金が発生してしまう可能性があることに気がつくと思います。「例えば、10万円の証拠金を入れて100万円の取引をして、もしも20万円の損失を出してしまったら、どうなるの?」といった疑問を初心者の人は持つことがあります。

ロスカットがあるので借金が発生する可能性は低い

借金を発生させないためにあるシステムが、ロスカットです。ロスカットの有無、そのレベルはfx業者によって異なっています。ロスカットレベルは50%~100%となっており、業者によっては「50%、60&、70%、80%、100%から選択が可能」となっているところもあります。

ロスカットレベルは、証拠金維持率で表されます。証拠金維持率の計算方法は、次のほうになっています。

証拠金維持率=時価証拠金残高÷ポジション必要証拠金×100

よく誤解されますが、証拠金維持率は100%が最大ではありません。

具体例で計算

以下ではロスカットレベルは50%とします。

例1

FX口座に40万円の証拠金を入れました。1ドルが100円である時に、レバレッジを25倍にして、1万ドルを購入しました。必要証拠金は4万円です。この場合、取引開始時点での証拠金維持率は、

40万円÷4万円×100=1000%

と計算されます。その後、円高になって1ドルの価値がが90円にまで落ちたとします。10万円の含み損失が出ているので、時価証拠金残高は40万円-10万円=30万円となり、証拠金維持率は、

30万円÷4万円×100=750%

となります。まだまだ余裕があり、ロスカットが起きる心配はありません。このように、証拠金に余裕を持たせていれば、ロスカットが起きる可能性を減らすことができます。

例2

今度は、10万円の証拠金を入れているケースで同じ計算をしてみます。取引開始時点での証拠金維持率は、

10万円÷4万円×100=250%

と大きく落ちてしまいます。1ドルの価値が95円まで落ちると、証拠金維持率が50%となってしまいます。ロスカットレベルは50%なので、そのタイミングで強制的に決済が行われてしまいます。

レバレッジを低くしたら

以上では、レバレッジを25倍にしたケースで計算してみましたが、今度はレバレッジを2倍にしてみます。

例3

証拠金を50万円入れて、1万ドルを購入します。1ドルが100円、レバレッジ2倍のときに1万ドルを購入するための必要証拠金は、50万円になります。取引開始時の証拠金維持率は、

50万円÷50万円×100=100%

となります。その後しばらくして、1ドルの価値が95円まで落ちたとします。含み損失は10万円ですので、

40万円÷50万円×100=80%

となります。レバレッジ2倍なら、通貨の価値が大きく落ちても、証拠金維持率の低下は緩やかになることがわかります。

借金が発生するリスクを減らす方法として、レバレッジを低くする、証拠金を多く入れる、ロスカットレベルが高いFX業者を選ぶという3つがあげられます。当然ですが、レバレッジが1倍なら借金が発生する可能性はゼロです。

マージンコールとは

マージンコールとは、持っているポジションに大きな含み損が発生している場合に、業者から来る警告のことを言います。ロスカットレベルが50%、マージンコールが100%となっていたら、証拠金維持率が100%を下回った時点で、業者からマージンコールが出されます。

マージンコールが出されたら、証拠金を追加したり、決済をしたりして、対策をとることが推奨されます。マージンコールを無視していて、証拠金維持率がロスカットレベルを下回ったら、ロスカットが起きてしまいます。

マージンコール、強制ロスカットの設定は、業者によって異なります。業者によっては自分で設定できるところもあります。

国内FXでは借金が発生するリスクはほとんどない?

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国内FXでは、金融先物取引法などの国内法が適用されるので、比較的安心・安全に取引ができます。もちろん、規制が厳しいということは、それだけ自由度も低いということですが、初心者にとっては国内法で守られている国内FXのほうが安心して取引ができると思います。

なにかトラブルが起きても、日本国の法律が守ってくれます。国内の会社なら、裁判をすることも比較的容易です。もちろん、法律は人がつくったものであり、完璧ではないので、十分に注意をして取引をしましょう。

海外FX業者のリスク

海外FXでは、国内法が適用されないので、初心者にはおすすめできません。詐欺などの被害にあっても、会社が海外にあって、架空の住所が使われていれば、日本の警察ではどうしようもありません。

海外FXでよくあるトラブルが、「出金できない」というトラブルです。10万円の資金を入れて、運よく500万円まで増やせたのに、いざ出金しようとしたら出金できなかったといったトラブル報告が多数出ています。

海外FXはレバレッジを高くできるので、ハイリターンを得たい人には魅力的ですが、海外fx業者のリスクを十分に理解した上で取引をするべきでしょう。

例外的に借金が発生するケースとは

戦争の勃発、金融危機などの影響で、週末に急激な相場変動が起きた場合には、ロスカットが間に合わず、借金ができてしまう可能性があります。

海外FXではレバレッジを100倍以上に設定できるので、金融危機などが起きなくても借金が発生してしまう可能性があります。

損切りを設定しよう

FXでは、損切りを設定することが重要になります。損切りとは、含み損が生じている投資商品に見切りをつけて、損失を確定させることです。

デイトレードをしている人なら、「1%の含み損が発生した時点でロスカットをする」というように自分なりの「損切りルール」を持っている人が多いです。

リスクとリターンを調節しよう

初心者の人は、国内FXを利用して、レバレッジを低めに設定しておけば、借金が発生してしまう可能性を限りなくゼロに近づけることができます。リスクとリターンが調節できるFXは、初心者におすすめです。