クレジットカードは現代社会において必需品といえるほど我々の生活に深く根ざしています。しかし、誰もがクレジットカードを持てるわけではありません。借金があるとクレジットカードは持てないという噂もありますが、果たして本当なのでしょうか?
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そもそもクレジットカードの審査ってどんなもの?
クレジットカードの審査を行う際に、クレジットカード会社はスコアリングという方式で審査を行います。これは統計学的モデルを利用し、申込者に点数をつけて審査を行うというものです。
スコアリングは基本的にコンピュータが行います。主要金融機関の90%以上はフェア・アイザック社のFICOモデルスコアリングシステムを採用しています。コンピュータでどうしても審査できないものに関しては、審査員が判断を行います。
スコアリングでは、勤務先、年齢、住居形態、年収、年収の安定性、家族構成などが点数付けされます。この点数が一定の数値を超えれば、借金があってもクレジットカードを作ることはできます。大事なのは総合点なのですね。
審査に通るために最低限満たしておかねければいけない基準
審査通過の基準はクレジットカード会社によって多少異なりますが、どこのクレジットカード会社にも最低限満たして置かなければいけない基準というものがあります。その基準は良いかの3つです。
返済事故を起こしていない
返済事故を過去に起こしていた場合、5年~10年はクレジットカードの審査にはまず合格出来ないと考えてください。返済事故とは簡単にいえば重大な返済遅れ、もしくは債務整理のことです。
これらの情報は信用情報機関という機関に保管されており、クレジットカード会社はその情報を参照することができます。つまり、返済事故情報はクレジットカード会社に筒抜けなわけですね。
返済事故情報は一般的に5年~10年程度保存されるので、返済事故を起こしたことがあるならばその期間中は審査を受けないほうが良いでしょう。
安定した収入がある
収入は審査において重要なファクターですが、特に重視されるのは年収の安定性です。比較的審査の簡単なクレジットカードでは、年収の高さはほとんど考慮されません。
年収が安定していれば、派遣社員やアルバイトでも合格は可能です。一方、年収が安定していない自営業者等の場合は、たとえある年の年収が高くても審査に落ちることがままあります。
勤続年数が1年以上
勤続年数が数ヶ月以下だと、年収が安定していないと判断されてしまうことが多いです。勤続年数は最低でも1年以上、できれば3年以上は欲しいところです。
社会人になりたての頃よりは、むしろ学生時代のほうがクレジットカードは作りやすいです。今の時代スムーズに就職できるとも限りませんし、学生の方は今のうちにクレジットカードを作っておいたほうが良いかもしれませんね。
なお、自営業者の場合は勤続年数ではなく営業年数がチェックされます。会社は5年で潰れることが多く、それ以上経過していれば評価は高くなります。
その他、満たしておくと有利になる条件とは?
以上の3つの条件はあくまで最低限のものであり、この条件を満たしていれば必ず審査に合格するわけではありません。審査に合格する可能性をより高めたいのならば、以下の条件を満たしておきましょう。
年齢
年齢は20大後半から60歳までが高く評価されます。定年を過ぎてしまうと年収が少なくなるため、歳を重ねるごとに評価が下がっていきます。重要なクレジットカードは、定年前に作っておくことが大切です。
住居形態
住居形態は大きく持ち家と賃貸に分類することができますが、クレジットカードの審査においてより有利なのは持ち家です。持ち家を持っている人はある程度裕福な人が多く、また簡単に夜逃げもできないからです。
持ち家は自分のものでなく、家族のものでもある程度評価は有利になります。逆にすぐに転居ができてしまうマンスリーマンションなどは評価が低くなります。
同居家族
同居家族は基本的に多いほうが評価されます。その家族をおいて夜逃げする可能性は低いからです。配偶者はいたほうが高く評価されることが多いようですが、逆に独身が高く評価されることもあるなどまちまちです。
独身である程度年齢が行っている男性は稼ぎに余裕があり、しかも支出が少ないということで高く評価される傾向にあるようです。
勤務先
勤続年数と同様に大事になってくるのが勤務先です。公務員や大企業の会社員などが最も有利です。中堅企業や零細企業であっても、正社員ならばそれなりに高く評価されます。
逆に契約社員、派遣社員などはどうしても評価が低くなります。自営業や自由業、年金生活者などは更に評価が低くなります。一番評価が低いのは無職で、この場合は基本的にクレジットカードの審査に合格できません。
年収
前述のとおり、年収は額よりもその安定性が重視されるのですが、額が全く関係ないというわけではありません。金額は当然、多ければ多いに越したことはないのです。
と言っても、ごく一般的なクレジットカードを作るだけでしたら、そこまで高い年収は必要ありません。転職サイトなどに掲載されている同年代の平均年収程度の稼ぎがあれば、大体のクレジットカードの審査には合格できます。
審査が甘いクレジットカードってあるの?
審査が甘いクレジットカードというのは確かに存在しています。ただしそれは相対的に見て甘いというだけの話であり、誰にでも発行できるクレジットカードはありません。
たとえばアコムACマスターカードやライフカード、楽天カードなどは比較的審査が甘いとされていますが、だからといって必ず持てるわけではありません。
また、審査が甘いクレジットカードはその分特典も少ない場合が多いです。
どうしても審査に通らない時はデビットカードを作ろう
どうしても審査に通らないという場合は、クレジットカードは諦めてデビットカードを作ることをおすすめします。デビットカードとは簡単にいえば、即時決済しかできないカードのことです。
クレジットカードで買物をすると月末にまとめてお金が引き落とされますが、デビットカードの場合は買い物のたびにリアルタイムでお金が引き落とされます。
デビットカードはクレジットカードと違い、審査がないので属性に不安がある人でも発行することはできます。
ポイントなどの特典はクレジットカードなどと比べるといまいちですが、クレジットカードがどうしても作れないという人は発行を検討してみてはいかがでしょうか。