県外に就職・転職する前に知っておきたい10のこと

将来は地元を離れて県外に就職・転職したいと考えている方は少なくないかと思います。県外に就職したい事情は人によって様々(地元の人間が嫌い、東京や大阪などの都市部に憧れている、地元は仕事がなさすぎるなど……)かと思います。しかし、深い考えもないまま県外で就職しようとすると泣きを見ることになります。

地元と県外では生活費も最低賃金も生活習慣も違いますし、引越し時などにやらなければならない手続きもたくさんあります。

今回は県外への就職をスムーズに行うためのポイントをまとめて紹介したいと思います。なお、本記事では基本的に今まで実家で暮らしていた(一人暮らしの経験がない)大学生や社会人などを対象にしています。

県外への就職を成功させるための大まかな流れ

県外に就職する際には、以下の流れに従うのがいいでしょう。

  • 県外就職の主なメリットとデメリットを知る
  • 各地域の平均年収や有効求人倍率、物価などを調べる
  • 転職エージェントを探す
  • なぜ県外に就職したいのか、志望動機を考える
  • 採用されたら、退職の手続きをすすめる(転職の場合)
  • 引越し前の手続きを行う
  • 引越し前の準備作業を行う
  • 引越し後の手続きを行う
  • 引越し当日を迎える
  • 引越し後の手続きを行う
  • 新しい生活に慣れていく

県外就職の主なメリットとデメリットを知る

県外就職をする前には、必ずそのメリットとデメリットを十分知っておく必要があります。

県外就職を考えているということは、県外就職に何らかのメリットを感じているのだと思いますが、メリットばかりに目を奪われてデメリットが頭からすっぽり抜け落ちているようではいけません。あとで後悔しないためにも、両方を知っておきましょう。

ちなみに、1人暮らしをしている社会人の63.5%は、実家より快適に暮らしているというデータがあります(HOME’s調査)。1人ぐらしと県外就職は完全に一致するわけではありませんが……

県外就職のメリット5つ

  • より自分を高く買ってくれるところに就職できる
  • 他者に生活に干渉されなくなる
  • 生活能力・時間管理能力などが向上する
  • 家族のありがたみが分かる
  • 恋愛や結婚に有利になる

県外就職の一番のメリットは、より自分を高く買ってくれるところに就職できることです。良いとコロンに就職するポイントは、とにかく最初の選択肢を増やすことです。最初から地元だけに絞ってしまうのと、県外も視野にいれるのでは、間違いなく後者のほうがいい会社に出会える確率は高まります。

また、県外就職して一人暮らしを始めると、他者に干渉されることが極端に減ります。仕事以外の時間に関しては、いつなにをしようが本人の自由です。仕事に影響さえ出さなければ、深夜まで飲み歩いていても、逆に家から一歩も出なくても、それを咎める人は居ません。

そして、県外で一人暮らしを始めると、自然と生活能力が身についていきます。実家で暮らしていたときには特に気にもしなかったこと、例えばゴミの細かい分別やお金の管理、家事などの知識・技術を学ばなければ生活できないので、自然とそれらが身についていきます。そうした生活能力の向上は、将来の恋愛や結婚にもプラスの影響を与えます。

しかし、県外就職の一番大きなメリットは、家族のありがたみを知れることでしょう。今まで当たり前のように存在してくれていた人が、どれほど自分にとって素晴らしいものだったかが理解すれば、自然と家族に対する経緯も深まるはずです。親がいわゆる毒親に当たる人には当てはまらないかもしれませんが……。

県外就職のデメリット5つ

  • 周囲の人が知らない人ばかりになる
  • 地元に帰りづらくなる
  • 金欠になりやすくなる
  • 家での話し相手が居なくなる
  • 生活習慣が乱れやすくなる

県外就職の最大のデメリットは、周囲の人が知らない人ばかりになり、孤独を感じやすくなることです。実家暮らしだと会社では孤独でも自宅では孤独にならずに済みますが、県外就職だとそうも行きません。一人で咎める人が居ないゆえに生活習慣も乱れやすく、自己管理できない人にとっては特に辛い形態と言えるでしょう。

逆に就職先で人間関係が出来上がってくるとそちらのほうが楽しくなってしまい、地元の人間関係を疎かにしてしまいがちになります。いつまでも古い人間関係にとらわれるのはよくありませんが……。

また、県外で就職すると、どうしてもお金がかかります。それまで実家住まいだった場合は毎月の家賃がそのまま生活費に上乗せされますし、一人暮らしは決して経済的な暮らしとはいえません。

各地域の平均年収や有効求人倍率、物価などを調べる


地域によって、平均年収、有効求人倍率、物価などは全く異なります。

基本的に、平均年収、有効求人倍率、いずれも東京を中心とする都市圏では高く、地方では低くなっています。

例えば、2016年12月時点で有効求人倍率が最も高いのは東京都2.05ですが、沖縄県1.02です。また、平均年収は東京都が473万円であるのに対して、沖縄県は370万円です。

ただ、都市圏は地方と比べて生活費も高くなりやすい傾向にあるため、一概に都市圏のほうが就職には有利とも言えません。

都市圏には国内からはもちろん海外からも優秀な人材がたくさん流入してきており、彼らとの競争に打ち勝つのは容易ではありません。もちろん地方では楽ができるというわけでもありませんが……。

なぜ県外に就職したいのか、志望動機を考える


県外就職したい理由は人それぞれかと思います。その動機時代には正解もなければ不正解もないので個人の好きにすればよいかと思いますが、面接でその動機を正直に打ち明けすぎるのはおすすめできません。

例えば「地元の人間に嫌気が差したから」というのは、それが本当であってもいうべきではありません。

そもそも地元の人間関係に嫌気が差したからというのは「県内就職をしない理由」にはなっても、「県外就職をする理由」にはなりません。なぜ「県内がいや」なのかではなく「県外がいい」のかを語れるようになりましょう。

求人を探す


県外に就職するためには、言うまでもなく県外の求人を探す必要があります。県外の求人を探す方法は色々ありますが、基本的には求人サイトを使うのがいいでしょう。求人サイトにも色々あるので悩むところですが、自分の好きなものを使ってもらって全く構いません。

転職の場合は、転職エージェントを使うのがいいでしょう。転職エージェントとは、転職を希望するあなたと、人材がほしい企業を仲介するサービスです。

転職エージェントに登録すると、各個人に専任のアドバイザーがつきます。アドバイザーは職務経歴書の書き方から面接対策、更には給料の交渉や入社日の調整などをサポートしてくれる心強い味方です。

求人サイト経由の場合と比べて転職活動に取られる手間が小さくなるため、普段働いていてなかなか転職のための時間が取れない人には特におすすめです。

退職の準備をすすめる(転職の場合)


転職の場合は、内定が決まったら当然今までの勤務先は退職することになります。たまに内定が出ていないにも関わらず退職してしまう方がいらっしゃいますが、それは非常に危険です。すぐに内定が決まればいいですが、うまくいかないと手元の貯金がどんどん減っていきます。

お金が減れば心の余裕がなくなり、それが転職活動に悪い影響を与えるという負のスパイラルに突入していきます。どんな事情があっても、退職は転職の後に行うべきです。

ただし、円満な退職のための準備は内定前に行っておいたほうがいいでしょう。もし転職活動がうまく行かなければ、準備したものを破棄しておいてしまえばいいのです。

入社日は面接の時に伝えられるようにしておく

転職活動には通常、数ヶ月程度の時間がかかります。最近は売り手市場でその時期も短縮傾向にあるようですが、ともかく時間がかかることは間違いありません。

最終面接までには希望する入社日を決めておきましょう。ここであまりにも実現不可能な(早すぎる)入社日を告げてしまうと、後の引き継ぎで色々と手間がかかるので止めておきましょう。

また、退職した後に備えて、予め引き継ぎの準備、具体的には業務マニュアルの作成や後任にしたい人へのノウハウ提供などを進めておきましょう。

退職することは直属の上司に明確に伝える

内定先の入社承諾書へのサインを終えたら、直属の上司に退職の意志を明確に伝えます。ここで大事なのは、退職する「相談」ではなく「報告」をすることです。「辞めたい」ではなく「辞める」というのです。

「辞めたい」だと、上司は退職する意思がまだ固まっていないのだと勘違いして、引き止めてくるかもしれません。場合によっては慰留のために条件を良くしてくるかもしれません。そうした揺さぶりにぐらついてはいけません。

退職理由については転職であることは伝えても良いですが、今の職場に不満があってもいうべきではありません。不満を言うとそれを解消しようとしてくる=慰留してくるためです。内心思うこところが会っても、あくまでもさらなるキャリアアップのために転職するのだということにしておきましょう。

引越し前の手続きを行う


県外就職に欠かせない作業であり、なおかつ非常に面倒くさいのが引っ越しです。引っ越しは荷物を運ぶ他にも、様々な手続きが必要になります。代表的なのは現在住んでいるところに出す転出届と、新しいところに出す転入届ですが、他にもいろいろな手続があります。ここでは引越し前に済ませておくべき手続きの中から、代表的なものを紹介します。

転出届の提出

手続場所:引越し前の市区町村役場

転出届は、現在住んでいる市区町村に提出する書類です。住民票を移すためにも絶対必要な手続きであり、後回しにすると必要な書類が自宅に届かなかったりと何かと不都合が起こります。転出届を提出すると、転出証明書がもらえます。転出証明書は引越し先の市区町村役場に提出するものなので、紛失しないようにしましょう。

印鑑登録廃止の手続き

手続場所:引越し前の市区町村役場

印鑑登録とは、市区町村役場に自分の使っている印鑑を登録することです。現在印鑑登録を行っている場合は、それを廃止する必要があります。印鑑登録を行っていない場合は、この項目については無視してくださって結構です。

国民健康保険の資格喪失届の提出

手続場所:引越し前の市区町村役場

現在、国民健康保険に加入している場合は、その資格喪失届を提出する必要があります。この手続は引っ越してからでも問題ないのですが、手続場所が転出届や印鑑登録と同じく市区町村役場なので、これらを終わらせるついでに行ってしまうのがいいでしょう。

固定電話・携帯電話の住所変更

手続場所:自宅

固定電話と携帯電話については、どちらも電話会社への連絡が必要です。固定電話についてはNTTに、携帯電話は利用している携帯電話会社(auやsoftbank、docomoなど)に連絡しましょう。手続きはどちらも電話やネットで完結します。

プロバイダーの住所変更

現在、自宅にインターネット回線を敷いている場合は、プロバイダーに対して住所変更の連絡をしておく必要があります。

電気・ガス・水道などの解約・契約を行う

電気・ガス・水道はいずれも自分で解約と契約の両方を行わなければなりません。ガスの場合はガス会社がガス栓を開けることになり、それに対する立ち合いも必要になります。

引越し後の手続きを行う


引越しが終わったからと言って、安心してはいられません。手続きの中には、引っ越してから一定期間内に終わらせないといけないものも少なくありません。面倒な手続きですが、後で楽をするためにも優先的に終わらせましょう。

転入届の提出

手続場所:引越し先の市区町村役場

引越しを終えたら、新居がある市区町村役場に転入届を提出します。

印鑑登録の手続き

手続場所:引越し先の市区町村役場

印鑑登録は義務ではありませんが、しておくと何かと便利です。手続場所が転入届の提出先と同じなので、一緒に済ませてしまいましょう。

国民健康保険への加入

手続場所:引越し先の市区町村役場

国民健康保険に入っていた人は、この手続きも行う必要があります。

国民年金の手続き

手続場所:引越し先の市区町村役場

国民年金は国民健康保険と違い、引越し前の手続きは必要ありません。引っ越した後に手続きを行いましょう。

まとめ

  • 県外就職にはメリットにもデメリットもある
  • 基本的に就職状況は都市部のほうが恵まれているが、競争も激しい
  • 転職する場合は転職活動を進めながら退職の準備も行うべき

県外就職は決してバラ色の未来を保証してくれるものではありません。安易に就職を決める前に、本当にそれが自分にとってメリットのある選択なのかをよく考えてみましょう。