出先でお金が足りなくなった時に、クレジットカードのキャッシング機能を使ってその場をしのいだことがある方は少なくないようですが、キャッシングとカードローンの違いはみなさんご存じですか?
どちらも借金であることには変わりありませんが、実は両者の間には微妙な違いがあります。本記事ではその違いについて解説したいと思います。
キャッシングは小口の短期融資、カードローンは大型融資もあり
キャッシングは、クレジットカードやキャッシングカードを利用して借りることができる、少額の短期融資のことです。
殆どのクレジットカードにはキャッシング機能が付いており、その上限額は最大でも100万円程度です。お金を借りる際には、ATMやCDで現金を引き出します。
一方、カードローンはカードローン専用の契約を結んで借りる、少額~高額の融資のことです。
カードローンの限度額は人によっては1000万円を超えることもあり、かなりまとまった金額を借りることも可能です。利用方法はキャッシングとほとんど同じで、ATMやCDを利用します。
金利はカードローンのほうが安い
金利はキャッシングやカードローンを提供している金融機関によって多少異なりますが、一般的にはキャッシングのほうが低いです。
キャッシングは多くの金融機関で一律20%(利息制限法の上限)となっているのに対して、カードローンの場合は15~18%程度が上限になっていることが多いようです。
返済方法はキャッシングは原則翌月一括返済、カードローンはリボ払い
返済方法にも違いがあります。キャッシングは原則として翌月一括払いですが、カードローンは通常数ヶ月~数年程度の機関リボ払いで返していきます。
そのため、金利こそキャッシングのほうが高いですが、最終的に支払わされることになる利息まで考慮するとキャッシングのほうがお得になる場面も多々あります。一括で返済できる金額しか借りないという場合は、キャッシングを利用したほうが良いかもしれません。
なお、最近はキャッシングでもリボ払いが利用できることがありますが、金利が高いにもかかわらずリボ払いを選択してしまうと利息の支払が増えてしまうので、選ばないほうが良いでしょう。
キャッシングのほうが利用しやすい
キャッシングはクレジットカードを持っていれば、新たな審査をしないでも利用することができます。それに対して、カードローンは新規利用の際には必ず審査に通る必要があります。
審査の難易度は金融機関によって異なりますが、銀行のカードローンの場合は20~30%程度、消費者金融の場合は40~50%と言われています。原則として金利が低い金融機関のほうが審査が厳しく、金利が高い金融機関の審査は緩いです。
どちらを利用すればいいの?
キャッシングにもカードローンにも、それぞれ長所と短所があります。最近はキャッシングでもカードローン並みの低金利を用意しているところもあり、そういったサービスが利用できる場合は、キャッシングを利用した方がいいでしょう。
また、借りる額が少なく、一括返済できそうな場合にも、キャッシングを利用するのが基本です。
逆に借入金額が大きくなりそうなときは、金利が低いクレジットカードを選ぶのが普通です。ただし、返済期間が長くなってしまうと、金利が低くても最終的な総支払額は増えてしまうので注意が必要です。身の丈にあった借り方をするようにしましょう。
どちらを利用するにせよ「ご利用は計画的に」
キャッシングもカードローンも、どちらも借金であることには変わりありません。カードローンのほうが金利は低いとはいえ、10%を超えることも珍しくありません。
一時的な快楽のためにキャッシングやカードローンで借金をするというのは、とても馬鹿げた話です。キャッシングもカードローンも一時的な借り入れをする以外には使わないほうが懸命です。
借金で困ったら弁護士に相談しよう
もしもキャッシングやカードローンの返済に困っているのならば、弁護士に相談した方がいいでしょう。無理して返済して、体を壊してしまっても困ります。
弁護士は債務整理については専門家ですので、きっと適切なアドバイスが貰えるはずです。返済が苦しくなったら、弁護士に相談しましょう。