お金を借りるならどこの金融機関がオススメ?

お金を貸してくれる金融機関はたくさんありますが、この中から最も自分のニーズに合った金融機関を探すのは簡単ではありません。今回は個々の事情に応じた、自分に最適な金融機関の選び方を紹介したいと思います。

属性が優秀な人には銀行のカードローンがオススメ

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カードローンは大きく銀行系と消費者金融系に分けられます。このうち、金利がより低く、なおかつ審査が厳しいのは銀行系です。

ただし、審査が厳しいと言っても、住宅ローンのように担保を求められたりするわけではありませんし、決して難攻不落というわけではありません。属性に恵まれていれば、十分に通過できます。銀行系カードローンに通過する自信があるのならば、当然こちらを利用すべきです。

では、一体どのくらいの属性があれば銀行系カードローンの審査に合格するのでしょうか。審査の細かい内容はシークレットになっているので一概には言えませんが、特に重視されるのが年収です。

年収が200万円以下、金利が低いところは300万円以下だと、かなり審査に通るのが難しくなります。

また、年収が300万円以上あれば必ず通るというわけでもありません。毎年安定して300万円を稼げないと厳しいです。正社員や公務員は毎年の稼ぎが安定しているので問題ないでしょうが、自営業やフリーターの場合は注意が必要です。

住信SBIネット銀行のカードローンは超低金利

銀行系カードローンと一口に言ってもいろいろなものがありますが、主要な銀行系カードローンの中で金利が圧倒的に低いのは住信SBIネット銀行のMR.カードローン(プレミアムコース)です。

プレミアムコースの金利は1.59~7.99%となっており、他の銀行系カードローン(3.0~15.0%程度のものが多い)と比べると明らかに低金利です。

10万円以上~100万円以下 年7.99%
100万円超~200万円以下 年6.39~6.99%
200万円超~300万円以下 年5.29~5.99%
300万円超~500万円以下 年4.99%
500万円超~700万円以下 年3.99%
700万円超~900万円以下 年2.99%
900万円超~1,000万円以下 年2.49%
1,000万円超~1,100万円以下 年2.39%
1,100万円超~1,200万円以下 年1.59%

SBI証券に証券口座を持っているか、住信SBIネット銀行の住宅ローンを借りている場合、基準金利よりさらに0.5%金利が安くなります。SBIカードを所有していて、住信SBIネット銀行の口座を引き落とし口座にしている場合、基準金利よりもさらに0.1%金利が低くなります。

ただし、やはりその分審査は厳しいです。他の銀行系カードローンよりもさらに審査通過は難しいものと思ったほうがいいでしょう。限度額を低めに設定するなどして、少しでも審査に通る確率を上げるようにしましょう。

属性に自信がない・すぐ融資を受けたいなら消費者金融

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銀行系カードローンは総じて金利が低いという長所がある反面、属性が低い人だと借りづらい、審査に時間がかかり即日融資が受けにくいなどの欠点があります。

属性にはあまり自信がないけれどどうしても借りたい、あるいは属性はいいけど急いでいるという場合には、消費者金融のカードローンをおすすめします。

消費者金融のカードローンの一番のメリットは、とにかく審査が速いことです。最近は土日祝日や平日の午後に申し込んでも即日融資が受けられる消費者金融が少なくありません。殆どの消費者金融はネットでの申し込みを受け付けているので、手続きも楽です。

少額融資なら無利息サービスがある消費者金融を使おう

最近はどこの大手消費者金融も顧客獲得のためか、条件を満たした場合に無利息で融資が受けられる無利息サービスを提供しています。例えば、プロミス、レイク、アコムなどが無利息サービスを提供しています。

中でもオススメなのがレイクです。殆どの消費者金融は無利息期間を30日と設定しているのですが、レイクの場合は「全額30日無利息」と、「5万円だけ180日間無利息」という2つのサービスの中から1つを選ぶことができます。

融資額が5万円を超える場合、後者を選ぶと5万円分だけ無利息になり、残りは利息がつきます。

クレジットカードを持っている場合はキャッシングが便利

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クレジットカードについているキャッシングとカードローンは全くの別物です。キャッシングはクレジットカードに付いているおまけの機能のようなもので、ATMやCDからお金を借りる時に使います。

一方、カードローンは銀行や消費者金融が提供しているカードを使うものです。どちらもお金を借りるという点では違いますが、審査と金利、返済方法が違います。

キャッシングの審査はクレジットカードを作る時点で終わっていますので、お金を借りたいと思った時に改めて審査を受ける必要がありません。そのため、審査が速いとされている消費者金融のカードローンよりもさらに迅速にお金を借りることができます。

反面、クレジットカードを持っていなかったり、あるいはキャッシング機能のないクレジットカードのみを持っていたりすると、利用できないというデメリットもあります。

また、キャッシングは小口融資が中心なため、金利はカードローンと比べると高めに設定されています。ただし、返済方法は一括払いが通常なため、実質的な金利負担はそこまで大きくなりません。

急な出費が心配な方は、念のためにキャッシング機能付きのクレジットカードを1枚手元においておくといいでしょう。

自動車ローンはディーラーよりも銀行が有利

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自動車ローンを組む場合、ディーラーからローンを進められることがあるかと思いますが、ディーラーローンは簡単に言えば信販会社と金融機関に間にディーラーが入っているだけのローンなので、金融機関から直接お金を借りるよりも金利は高くなります。

ディーラーローンと一口に言っても色々あるので一概には言えませんが、高いところだと10%、平均では5%、安いところだと3%ぐらいです。

一方、都市銀行や地方銀行、信用金庫、信販会社などの自動車ローンは安いところで1%代、高くても4%前後です。金融機関の中には変動金利を採用しているところもあるので一概には言えませんが、利息を考えるのならばディーラーローンはやめておいたほうがいいでしょう。

もちろん、ディーラーローンはその分審査が比較的緩いというメリットもありますが、場合によっては数十万円も利息が増えることを考えると、やはりおすすめできません。

全国誰でも使える自動車ローンで金利が低いのは三菱東京UFJ

住んでいる地域や利用している金融機関にかかわらず利用できる自動車ローンの中でも特に金利が低いのは、三菱東京UFJ銀行の「ネットDEマイカーローン」です。

通常金利は2.975%ですが、200万円超の借入の場合は年1.99~2.475%に優遇されます(平成29年3月31日まで)。この金利は数ある自動車ローンの中でも特に低金利で、インターネットで事前審査が申し込めるため利便性も高いです。

地元の地方銀行や信用金庫ならさらに金利が低いケースも

最近は地方の金融機関も自動車ローンに力を入れており、場合によっては都市銀行よりも低い金利で借りられるケースがあります。

例えば、東京信用金庫の自動車ローン「カーライフプラン」は年1.00%~3.28%の固定金利です。地域によって様々な金融機関があるはずですので、一度確かめてみて下さい。

住宅ローンを借りるならフラット35がオススメ

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住宅ローンも様々な金融機関が提供していますが、現時点で最もおすすめできるのはフラット35です。フラット35は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローンです。

フラット35の最大の特徴は全期間固定金利であること。資金を融資してもらった段階で毎月の返済額と総返済額が確定するので、返済計画を立てやすいというメリットがあります。

審査も民間の住宅ローンと比べるとやや緩めなので、属性がそれほど良くない人でも借りられます。保証人も不要です。

また、予め提示されている条件を満たす高品質な住宅を購入した場合、金利が一定期間下がります。

さらに、フラット35は他の金融機関では有料になることが多い保証料や繰上返済手数料も無料なため、資金に余裕ができたときは積極的に繰上返済をすることで、どんどん総支払額を減らしていくことができます。

機構団体信用生命保険や3大疾病保障付機構団体信用生命保険にも加入できるので、万が一の際にも安心です。

さて、肝心の金利ですが、平成28年12月時点での水準は以下のようになっています。

融資率 取扱金融機関の提供する
金利の範囲
取扱金融機関の提供する
金利で最も多い金利
返済期間:21年以上35年以下 9割以下 年1.100%~年1.650% 年1.100%
9割超 年1.540%~年2.090% 年1.540%
返済期間:20年以下 9割以下 年1.030%~年1.580% 年1.030%
9割超 年1.470%~年2.020% 年1.470%

金利は取扱金融機関や融資率、返済期間によって異なりますが、最大でも2.09%にしかなりません。固定金利であることを考えるとかなり優秀であるといえます。

フラット35のデメリットは?

さて、このように金利面でもその他の面でも優秀なフラット35ですが、デメリットももちろんあります。

まず、ふらっと35は全期間固定金利なので、市中金利が下がった場合でも支払い金利が変わらないため、支払総額が減りません。但し、現時点でもかなりの低金利であるため、これ以上急激に金利が下がることは考えづらいです。

また、フラット35の融資を受けるに当たっては、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していることを示す証明書が必要になります。予め検査を受けてから販売される物件を購入する場合はいいのですが、そうでない場合は検査を自費で行わなければなりません。

また、繰上返済手数料が無料になっているフラット35ですが、最低返済額は100万円からとかなり高めに設定されています。したがって、繰上返済をする場合は資金をある程度計画的に貯めておく必要があります。

民間の住宅ローンを利用した方がいいケース

民間の住宅ローンは変動金利のものが多いですが、反面金利は低めに設定されています。金利があまり上昇しない、あるいは下降する場合は、最終的な総支払額がフラット35よりも抑えられる可能性も高いです。

金利が多少上昇するリスクを負ってもいい、比較的資金に余裕がある方は、民間の住宅ローンを組んだほうがいいかもしれません。

自営業者が資金を用意するならどこがおすすめ?

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自営業者にとって、資金繰りは常に付き待っとってくる問題です。資金繰りに行き詰まって倒産、なんてことがないようにいつも手元に十分なキャッシュを置いておきたいところですが、そうも行かないケースも多々あります。事業精資金は一体どこから借りればいいのでしょうか。

民間のビジネスローンは審査が迅速で借りやすい

民間の金融機関が提供している事業者向けのローン、通称ビジネスローンは原則として担保や保証人などが不要で、融資までのスピードが早いという長所があります。

その為、つなぎ資金を借りる際には色々と便利です。反面、金利は高めに設定されているので、設備投資などの大きな資金の借り入れには向いていません。

日本政策金融公庫の融資は審査が厳しいが低金利

財務省書簡の日本政策金融公庫も事業者向けのローンを提供しています。「新規開業資金」、「女性、若者/シニア企業家支援資金」、「再挑戦支援資金」など幾つか種類があり、いずれも金利がかなり低めに設定されています(例えば新規開業資金+無担保の場合、基準利率は1.81~2.20%)。

小規模企業共済は納付した掛け金の範囲内で契約が可能

小規模企業共済は、自営業者や小規模企業の経営者が加入できる退職金制度です。毎月、予め決めておいた額を積み立てていき(積立金額は1000円~7万円の範囲で設定します)、拠出額と積立期間に応じ、退職時、もしくは廃業時に共済金が受け取れます。中途解約しない限りは原則として元本割れすることはありません。

小規模企業共済でお金を積み立てている場合、その積み立てた金額の範囲内で融資を受けることができます。融資には一般貸付、傷病災害時貸付、事業承継貸付などがあります。

一般貸付の場合、上限金額は2000万円、下限金額は10万円です。貸付期間は貸付額に応じて6ヶ月~60ヶ月です。金利は1.5%です。

すでに納付した積立金があるため、保証金は不要です。手続きも比較的簡単で、申込書を記入して金融機関に提出するだけでOKです。積み立てた範囲でしか借りられないという欠点は在るものの、利率が低く審査も簡単なため、いざという時には役に立ちます。

反面、審査にあたって複数の書類を用意しなければならず、ある程度の自己資金も要求されるなど審査は厳しめです。

高額な医療費が必要なときは高額療養費資金貸付が便利

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健康保険に加入している場合、医療費負担は原則3割になりますが、先進医療などを受けた場合、3割負担でも自己負担金額がかなり大きくなることがあります。医療費負担が高額になった場合は、健康保険の「高額療養費資金貸付」を利用しましょう。

高額療養費資金貸付は国民健康保険、協会けんぽに加入している場合は原則として利用できます。健康保険組合の場合は、制度がないこともあるので、事前に確認が必要です。

国民健康保険の場合、病院から請求された金額のうち、高額療養費に該当にする金額の9割が借りられる制度です。国民健康保険から直接病院に支払われるため、被保険者は国民健康保険に対して返済をすることになります。協会けんぽの場合は9割ではなく8割となっています。

この制度の優れたところは、利子が一切つかないところです。医療費の支払いが大変な場合は、コノ制度の利用を最初に考えるべきです。

公務員の場合は公務員共済が便利

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職業が公務員である場合は、公務員共済の貸付制度を利用するのが良いでしょう。公務員共済は地方公務員、もしくは国家公務員が利用できる貸付制度で、どちらかというとまとまった金額を借りるのに便利な制度です。

幅広い用途に使える一般貸付、住宅を買う時に使える住宅貸付、災害にあった時に使える一般災害貸付・住宅災害新規貸付、医療費が必要な時に使える医療貸付などがあります。

貸付利率は普通貸付の場合で2.66%です。一般的なカードローンと比べるとかなり低金利で、上限金金額も200万円とそれなりなので、公務員の場合はカードローンよりもこちらを利用した方がいいでしょう。

どこで借りるにせよ、計画的な返済が大事

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このように世の中には様々な融資制度がありますが、無利息で借りられるごく一部のものを除けば、借りた金額よりも返す金額のほうが必ず大きくなります。借りる前には本当に返せるのかをよく検討し、返せると確信できてから借りるようにしましょう。