無駄遣いの防ぎ方と効率的なお金の貯め方のコツ

貯金をしようと考えていても、手許にお金があるとついつい使ってしまうという方は少なくないようです。若くて健康なうちはそれでも良いかもしれませんが、歳を重ねても全く貯金がないというのではいろいろと困ります。

今回はついついお金を使ってしまう人でも簡単にできる貯金法を紹介したいと思います。

1. 欲しいものを買わずに、欲しくなくないものを買うのが無駄使い

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そもそも無駄使いとは高いものを買うことではありません。たとえ価格が高くても、それが本当に欲しいもので、結果として買ったことに満足できているのならばそれは無駄使いとは言いません。

逆に安いものでも買ったことに満足できず、後悔しているようならばそれは無駄遣い以外の何物でもありません。

「安物買いの銭失い」ということわざが昔からあることからもわかるように、値段だけを見て買うものを選ぶのは決して賢いこととはいえません。自分の本当に欲しいものを厳選し、価格に見合った価値があると思えるものを買うのが、消費者として懸命な態度と言えます。

もちろん、安いものでも満足できるのならばそれに越したことはないですが、安くても不満が残りそうな買い物をすべきではありません。それくらいならば、最初から何も買わないほうがよっぽど良いです。

1-1. セールでの無駄遣いに要注意

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無駄遣いしてしまいがちなシチュエーションの一つにセールがあります。普段よりも安い価格で商品が売られていると、ついつい手を伸ばしてしまう人も多いのではないでしょうか。

むろん、セールが普段よりも安く商品を過チャンスであることは事実ですが、安いからという理由だけで買うのはおすすめしません。きちんと価格に見合った価値が有るか判断するべきです。

セールで買物をする際は、必ず割引後の価格だけを見るようにして下さい。例えば通常5000円の品が3000円になっている場合は、今の価格である3000円にだけ注目して下さい。

通常価格の5000円の方は関係ない事象なので無視して下さい。そしてその商品に3000円の価値が有るかどうかを判断して下さい。

1-2. 人と自分の消費生活を比較しない

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人間が社会で生活する以上、能力を他人と比較することは避けられません。能力が人よりも高ければ人よりもたくさんの収入を得ることができますし、低ければ人よりも少ない収入しか得られないでしょう。

それは資本主義社会で生きる上での宿命であり、逃れることはできませんが、消費生活まで人と比較する必要はありません。

人が稼いだお金を何に使っていようがあなたには関係のないことであり、あなたはあなたの価値観に従ってあなたがほしいと思えるものだけを買うべきです。

みんなが買っているから自分も買う、と言う子供のような理屈はさっさと捨ててしまうべきです。お金持ちほど他人の目を過剰に気にせず、質素な暮らしを送っているものです。

1-3. 節約する場合は数字で結果を把握しよう

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世の中で大切なのは過程ではなく結果です。いくら頑張っても結果が出なければ何の意味もありません。何かをする際にはなるべく少ない労力で大きなリターンが得られることに持っている力を全て注入すべきです。

節約においても、必要な労力が少なく、なおかつ大きな額が節約できることを優先的に行っていくべきです。節約の方法については、以下の記事でもまとめています。(参考:一人暮らしの節約術と貯金法

また、節約に励む場合は必ずその結果を数字でまとめるようにしましょう。家計簿をつけて、以前と比べてどのくらいの額が節約できているかをしっかりと把握するのです。

具体的な数字もなく、ただ自分は節約生活を頑張っているという満足感だけを得ているようでは、真のお金持ちには一歩も近づけません。

最近はスマートフォン場で使える家計簿アプリも多数登場していますので、紙媒体に記録するのが面倒くさいという方はこういったアプリを使ってみると良いかもしれません。

1-4. お金やカードを持ち歩かない

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お金やカードを持ち歩くとついつい無駄遣いをしてしまうという方は、思い切ってそれらを持ち歩かないようにしてみるのもいいでしょう。

もちろん、現金を全く持ち歩かないといろいろと不都合が生まれるので最低限のお金は入れておくべきですが、無駄遣いできない程度の額に抑えておけば自然と無駄遣いが減っていくはずです。

そこまでしてもなお無駄遣いが辞められないという場合は、買い物依存症の疑いが浮上します。その場合は早急に病院で診察を受けたほうが良いでしょう。

カードに関しては、無駄遣いの自覚がある場合は持ち歩かないほうが良いでしょう。うまく使えばポイントが付いてお得なのですが、そのせいでいらないものまで買ってしまっては本末転倒です。自制心西陣が在るのならば持ち歩いてもいいでしょう。

1-5. 必要な物を把握してから買い物する

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例えばスーパーに食品の買い出しに行く場合は、事前に冷蔵庫に何があるのかをチェックしてから行きましょう。

事前に何があるのかチェックしておけば、冷蔵庫にある余り物を効率的に使えるメニューもかんたんに思いつけるはずですし、今あるものをまた買ってしまうのを防ぐこともできます。必要な物だけを買うようにしましょう。

2. 意識しなければ貯金は増えない

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貯金は自然に増えていくたぐいのものではありません。意識して貯めると決めて貯めなければ、増えていきません。今までただなんとなく働いてお金を得て、そのお金を使っていたという方は、生活を見なおしてお金がたまりやすい生活に切り替えてみてください。

2-1. 複数の銀行口座を使い分けてお金を管理しよう

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収入が多くても、お金の管理がルーズだとなかなかお金は溜まっていきません。逆に年収が人並みしかなくても、お金の管理がしっかりしているとどんどん増えていきます。お金の管理には家計簿をつけることも有効ですが、複数の銀行口座を使い分けるのもいいでしょう。

必要な口座の数は人によっても異なるため一概にどうとはいえませんが、今まで一度も口座を使い分けたことがない場合は、とりあえず

  • メイン口座
  • 貯蓄用口座
  • 引き落とし用口座

の3つを用意すると良いでしょう。

メイン口座は主に給料を入金してもらうための口座です。貯蓄用口座は貯蓄をするための口座です。引き落とし用口座は公共料金などのお金を入れる口座です。

毎月を貯メイン口座に入れてもらったら、そのうちの一部を貯蓄用口座と引き落とし用口座に振り分けます。そうして最初に必要な支出を全部済ませた上で、残ったメイン口座のお金で生活をしていきます。

貯蓄口座には給料をもらった直後にお金を入れるのがポイントです。最後に残った分を貯蓄すればいいやと考えてしまうと、いつまでたってもお金がたまりません。

毎月メイン口座から貯蓄用口座にお金を移すのが面倒くさいという場合は、自動積立制度を利用するといいでしょう。自動積立はほったからしでできるのが一番なので、メイン口座と貯蓄用口座は同じ銀行にすると良いでしょう。

2-2. まとまったお金ができたら定期預金にシフトしよう

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貯蓄用口座で貯蓄額がある程度に達したら(最初のうちは100万円を目標にすると良いでしょう)、定期預金口座を作ってそちらにシフトしましょう。

定期預金とは貯蓄の流動性が低い(一度預けてしまうと原則満期まで解約できない)かわりに金利が高く設定されている預金です。

使う予定のないまとまったお金は定期預金にして預けてしまえばついつい使ってしまう心配もなく安心です。

2016年9月時点で最も定期預金の金利が高いのはあおぞら銀行インターネット支店です。金利は金額にかかわらず一律で0.20%で、一般的な都市銀行の普通預金の金利である0.001%と比べると実に200倍となります。

100万円を預けると1ヶ月後に100万2000円になって返ってきます。都市銀行の普通預金の場合は100万10円にしかならないことを考えると、結構な差と言えます。

ただし、まとまったお金を全て定期預金にシフトしてしまうのは避けたほうが良いでしょう。突然結婚式や葬式などの纏まった出費が必要になるイベントが入るかもしれません。

定期預金には500万円入っているけど、貯蓄用口座はすっからかん……なんてことにならないようにしましょう。

2-3. タンス預金は程々に

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銀行などにお金を預けず、自宅のタンスなどにお金をしまっておくことをタンス預金といいます(タンス以外の場所に隠していてもタンス預金です)。

タンス預金のメリットは、預金が引き出せないというリスクを回避できることです。金融機関は総じて財政的に恵まれた企業ではありますが、それでも倒産リスクがないわけではありません。

金融機関が万が一破綻した場合、補償される金額は1000万円までです。超過分については補償されません。タンス預金ならば、そのリスクは回避できます。また、一部の国ですでに行われている預金に対する課税のリスクも避けることができます。

しかし、今の日本で大手の金融機関が破綻したり、預金に突然課金されるなどという事態が起こるとはちょっと考えづらいです。預金が引き出せなくなるリスクはたしかに有りますが、タンス預金のデメリットも無視できません。

タンス預金のデメリットは、盗難や災害に弱いことです。火事で家が燃えたり、地震で家が潰れたりすると、タンス預金も当然取り戻せなくなってしまいます。その点、金融機関にお金を預けておけば非常に安心です。

また、タンス預金はインフレに対しても弱いです。もちろん、ある程度のインフレが起きたら銀行預金の雀の涙ほどの金利ではとてもカバーできないのは事実ですが、タンス預金は利子が全くつかないのでより不利であるといえます。

そして、タンス預金は手元にあるためついつい使いたくなってしまいます。タンス預金は無駄遣いを生む可能性があります。

銀行の破綻や預金に対する課税のリスクと、盗難や災害、インフレ、無駄遣いのリスクでは、おそらく後者のほうが大きいです。そのことを考えると、タンス預金をするのはオススメできません。金融機関でお金を預かってもらったほうが安心安全です。

もちろん、級にお金が必要になるケースも考えられますので、多少はタンス預金をしてもいいですが、あまり現金を持ちすぎるのは避けるようにしましょう。

3. 最後に

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無駄遣いを避けるとまとまったお金が溜まりやすくなり、本当に欲しかったいいものを手に入れることができます。千里の道も一歩から、少しずつかんばってみて下さいね。