任意整理をすると車を手放さなければならないと考えている方は少なくないようですが、それは間違いです。適切な方法を取れば、任意整理後も車を持ち続けることができます。今回はその方法を解説していきたいと思います。
目次
任意整理は最もリスクが少ない債務整理
任意整理とは、借金を整理する債務整理の中でも最もリスクが少なく、なおかつ効果的に毎月の支払額や将来の利息をカットできる手続きのことです。
任意整理以外にも特定調停、個人再生、自己破産と行ったいろいろな手続きがありますが、こちらは任意整理と比べるとデメリットが多いです。毎年多くの人が任意整理で負担を減らしています。
任意整理は私的な話し合いで利息をカットする手続き
任意整理は名前の通り任意、つまりは債務者と債権者の話し合いで借金を少なくする手続きです。裁判所は一切関与してきません。債権者が債務者にとって一方的に有利な条件を飲んでくれるのか、と思われるかもしれませんが、大抵の場合は飲んでくれます。
任意整理をしようとしている債務者は、その時点で返済に行き詰まりかけています。無い袖は振れない、という言葉が示すとおり、返済能力がない人からはいくら債権者と言えども取り立てることができません。下手に追い込むと自己破産をされる可能性があります。
自己破産をされてしまうと、債権者は債権を回収できなくなってしまいます。それならば任意整理に応じて一部だけでも返してもらったほうがまだマシということで、大抵の債権者は任意整理を受け入れてくれるわけです。
任意整理なら自動車を持ち続けることも可能
任意整理は借金の元本ではなく、将来利息をカットする手続きです。そのため、借金の減額効果はあまり高くありません。しかしその分自由度が高く、一部の債権者の債務だけを整理すると行ったようなことも可能です。
例えば、消費者金融からのカードローンとと自動車ローンを借りていて、消費者金融からのカードローンだけを整理し、自動車ローンはいつもどおり払っていく、という選択も可能になります。
個人再生や自己破産は債務の圧縮幅が大きい代わりに、原則として整理する債務を選択することができません(個人再生の場合は例外的に住宅ローンだけは整理の対象外にできます)。
仮に自動車ローンを借りていて個人再生や自己破産をした場合、その自動車の所有権はローン会社にあるため、基本的に自動車は没収されてしまいます。一方、任意整理ならば自動車を手元に残せます。
ただし、任意整理をする場合でも自動車ローンを整理の対象にする場合は自動車は没収となってしまいます。自動車に乗り続けるためには、自動車ローンを返済していなかければならないということです。
自動車を残したいという理由で無理に任意整理を選んでも、自動車ローンが払えなければ結局は自動車ローンも整理することになります。結局はその時の資産状況・収入の多寡によって車が残せるか残せないかが決まってしまうわけですね。
事業に車を使う場合は個人再生でも車が残せる可能性あり
自動車のローンが残っているにも関わらず個人再生をした場合、原則として自動車の所有権はローン会社にあるため、その時点で車は没収されてしまいます。しかし、債務者が個人事業主で、なおかつ自動車が事業に欠かせないものである場合は、自動車を手元に残せる可能性があります。
個人再生は自己破産と違って債務整理後も一部の借金が残るため、定期的な収入がある人しかできません。個人事業主として定期的な収入があるけれど、自動車がなくなってしまうとその収入が得られなくなってしまうという場合は、自動車の所有が認められる可能性があります。このあたりの交渉は弁護士が行うので、信頼できる弁護士を探すようにしましょう。
自動車のローンを完済済みの場合はどうなる?
自動車のローンを完済している場合はその時点で所有権は債務者自身に写っていますので、基本的に債務整理をしても自動車が没収されることはありません。
但し、自己破産の場合は20万円以上の財産は原則として没収され債権者に配当されることになるため、よほどぼろぼろな車でない限りは没収されてしまいます。任意整理、特定調停、個人再生の場合は必ず車が残せます。
自動車ローンが残り少ない場合の対処法
自動車ローンは後ちょっとしか残っていないけれど、自動車ローン以外のローン、例えば銀行からのローン返済がきついという場合はどうするべきでしょうか。
一つ目の対処法は任意整理で銀行からのローンだけを整理するという方法です。これならば自動車は守れます。しかし、任意整理では十分借金が減らないことも少なくありません。
2つ目の方法は現金を何とかしてかきあつめて自動車ローンを繰り上げ返済してしまい、所有権を自分の下に移した上で個人再生するという方法です。
自動車の所有権が自分にあれば個人再生をしても自動車を没収されることはありませんし、個人再生なので任意整理よりもさらに借金を減らすことが可能です。
任意整理後に車を買う方法
任意整理をすると、そのことが信用情報機関に登録されます。信用情報機関とは個人の借金に関する様々な情報を収集している民間企業で、金融機関は審査の際にここに蓄積されている情報にアクセスします。仮に申込者が過去に返済事故を起こしたり、債務整理を行っていたりする場合はそのことがわかるためです。
当然、金融機関は返済事故や債務整理を過去に行っている人に対しては貸出を行いません。任意整理も債務整理の一種であるため、過去に任意整理を行った人は原則として自動車ローンを組むことができません。しかし、だからといって自動車がもう二度と変えないというわけでもありません。
信用情報機関の情報は5年程度で消える
信用情報機関に登録された情報は永久に保存される続けるわけではなく、一定期間後に消去されます。消去までにかかる期間は選択した債務整理の方法によって異なりますが、一般的に任意整理の場合は5年間で情報が消去されます。その後は通常と変わらないように自動車ローンを組むことができます。
もちろん、任意整理から5年以上経過し、信用情報が抹消されていたとしても、その時点で十分に収入や金融資産がなければ審査には通りません。任意整理をしたらしっかりと生活を立て直すことが大切です。
カーディラーのカーローンなら信用情報が残っていても利用できる可能性あり
カーディーラーの中には信用情報機関に加盟していないところもあるため、たとえ信用情報が残っていてもカーローンが利用できる可能性があります。
しかし、カーディーラーはグループ会社と提携していることも多く、カーディーラー自身が加盟していなくてもそのグループ会社の信販会社などから情報が回ってくることもあります。あくまで借りられる可能性があるというだけで、過度な期待はしないほうがいいでしょう。
家族名義ならばカーローンが組める
任意整理は個人単位で行うものなので、例えば夫が任意整理をしていても、妻の信用情報に問題がなく、十分な収入があれば、妻が自動車ローンを組むことは可能です。両親や子供などでももちろん大丈夫です。
なお、自動車保険の契約の際には、「契約者」「所有者」「記名被保険者」を設定する必要があります。契約者とは、契約を締結して保険料を支払う人です。所有者とは、原則として車検の所有者欄に記載されている人です。
ただし、自動車ローンを組んでいる場合は所有者欄にローン会社の名前が記載されています。この場合は自動車ローンを組んだ人が実質的な所有者とみなされます。
記名被保険者は保険契約した自動車を主に運転する人のことです。自動車保険の保障の中心となる人で、保険料の算出にも大きな影響を与えます。そして、これらの3つの名義は異なっていても構いません。
例えば、夫が任意整理をして、妻が自動車ローンを組み、夫が自動車保険料を払い、夫だけが運転する場合は以下のようになります。
- 契約者=夫
- 所有者=妻
- 記名被保険者=夫
ローンを組まないで安く自動車を買う方法
任意整理をするとローンは一定期間組めなくなりますが、一括払いの買物は全く制限されません。新車を一括で購入するのはかなり難しいかと思いますが、中古車ならば一括でも買えるケースが多いです。
中古車は品質が不安という方も少なからずいらっしゃるかと思いますが、日本の自動車は非常に高品質なので警戒することはありません。
日本では走行距離が10万kmを超えている自動車はほぼ市場では無価値になってしまいますが、海外、それもアメリカやヨーロッパ諸国と言った先進国では普通に走行距離が20万kmを超えた日本車が走っています。
中にはホンダ車で160万kmを走破した人もいるほどで……(外部リンク:http://labaq.com/archives/51709254.html)
流石にこれは極端な例ですが、今の日本車は10万kmどころで壊れるほどやわではありません。しかし、市場では10万kmを超えた日本者はほぼ無価値であり、非常に安い価格で取引されています。
この状況を利用しない手はありません。走行距離が10万kmを少し超えたくらいの日本車はまだ質も十分、おまけに安いので狙い目です。
不人気車はお買い得
中古車市場では新車以上に人気車と不人気車がハッキリ分かれます。不人気車になりやすく、しかも質がいいのは在庫台数が多すぎて値崩れを起こしているものや、デザインの評判が悪い自動車、人気車の影に隠れてあまり話題にならなかったりする自動車です。こうした自動車は不人気の理由を気にしない人にとっては掘り出し物です。
中でも狙い目はデザインが原因で人気がない自動車です。デザインが悪くても別に普段の利用には全く支障がありません。そもそも世間的に不人気であっても、購入する本人が納得して買うのならば何の問題もないはずです。
また、モデルチェンジ直後はどうしても新車が売れやすくなるため、中古車が史上であまりがちになり、値崩れを起こすことがよくあります。このあたりも狙い目ですね。
ただし、不人気車が全てお買い得かというと必ずしもそうとも言えません。中には維持費がかかる、修復歴があるなどの理由で人気がないものもあるからです。特に維持費が係る自動車には注意が必要です。
良質な中古車を安く買う方法は?
中古車を買う方法は大きく3つに分類できます。
- 中古車販売店などの実店舗で買う
- ネットを通じて買う
- 中古車オークションで買う
実店舗は車が直に見られるのが魅力
中古車を買う方法と聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのはやはり中古車販売店などの実店舗での購入でしょう。
中古車販売店で購入するメリットは、なんといっても自動車が実際に見られることです。これはネットを通じての販売や中古車オークションにはない大きなメリットです。実際に見なければ自動車の良し悪しを判断できないという方には、中古車販売店が第一の選択肢となります。
アフターサービスも充実している場合が多いので、自動車のことがよくわからないという方にもおすすめです。
一方、デメリットとしては店頭まで行く必要があること、店頭に並べられている自動車の数には限りがあるため選択肢が広がりづらいこと、他の購入方法と比べると値段が高くなりやすいこと等が挙げられます。
なかでも値段が高くなりやすいというのは、任意整理後でお金がない人にとっては大きなデメリットと言えます。しかし、工夫次第で値段を安く抑えることは十分可能です。
まずは購入時期。中古車の需要と供給はいつでも一致しているわけではありません。中古車の供給が多くなおかつ需要が少ない(つまりは中古車の取引価格が安くなる)時期は自動車の種類によって異なります。
例えば、オープンカーなどの夏に載る車は冬に需要が少なくなるため冬が買いどきですし、逆に雪の上を走ることを想定した4WDなどは夏に需要が少なくなるため夏が買いどきといえます。基本的にはその車の需要が最も少なくなる時期が買いどきであるといえます。
総合的な観点から見た場合、新車が出た直後は新車が売れるぶん相対的に中古車の需要が少なくなる上、新車を買った人が中古車を下取りに出すため中古車全体の供給が増えるため買い時といえます。新車が売れる時期はボーナスが支給される7月と12月です。
また、3月は新生活に向けて新車、中古車ともに需要が増えます。それが一段落する4月下旬から5月にかけては需要が一気に減るため、中古車店はかなり値引きをしてくれる可能性が高いです。
よって、総合的な狙い目は4月下旬から5月、それとボーナス支給直後の7月と12月ということになります。特に5月は大きく値下げする販売店が多いので、暫く待つ余裕がある人は5月まで待ってから買ったほうがいいでしょう。
また、車のボディカラーは黒や白と行った人気色だとどうしても高くなります。特に高級セダンやミニバンなどではその傾向が強いです。
これは裏を返せば、黒や白以外の人気のない色は安いということです。車のボディカラーや赤や青、緑だからといって困ることはなにもありません。お金がない場合は、こうした人気のないボディカラーを狙うのもいいでしょう。
走行距離は基本的に長ければ長いほど安くなりますが、一定のペースで右肩下がりに下がっていくというわけではありません。5万kmと10万kmを超えるとそこで一気にガクッと落ちます。したがって、5万km、もしくは10万kmを少し超えている自動車が最もコストパフォーマンスがいいということになります。
前述の通り現代の日本者は10万km走ったぐらいではまず壊れません。大切なのは走行距離よりも、前のオーナーがメンテナンスをしっかりしていたかどうかです。整備点検記録簿などをしっかりチェックすれば、お宝中古車に巡り会える可能性も高くなります。
また、中古車販売店でも新車と同様にある程度の値下げ交渉ができます。ただし、中古車は新車と違って一点ものであるため、競合店を引き合いに値下げしてもらうのは難しいです。
値下げ交渉のポイントはしっかりと購入する意思を伝えることです。中古車販売店の店員は買う見込みのない客に時間を割くことはしません。まずはしっかりと購入する意志を伝えて、その上でどの程度値引きをしてもらえるのか探っていきましょう。
インターネットでの中古車購入は慎重さと知識が必要
中古車をインターネットで購入するメリットは選択肢の幅が広がることです。実店舗で中古車を買うとなると、どうしても購入先候補は自宅の近くにある中古車は販売店に絞られてしまいますが、インターネットならば全国の中古車店、さらには個人までもが購入先の候補となります。競争が激しいぶん価格も安く、検討する価値は十分にあります。
一方、デメリットは実際に自動車の状態を見て確認できないことです。もちろんインターネット上にはその自動車の写真が掲載されていますし、大まかな概要(走行距離、修復歴の有無など)もきちんと記載されていますが、やはり実際に見て確かめられないのは不安だと感じる方は多いようです。
また、契約の手続きに時間がかかるのもデメリットと言えます。自動車というのはお金を払っただけで使えるようになるわけではなく、所有者名義の変更や保管場所の申請などの手続きをする必要があります。
通常、実店舗で中古車を購入した場合は販売店側がこれらの手続きを迅速に済ませてくれるのですが、インターネットを通じて遠方のお店で買った場合、手続きに時間や費用がかかることがあります。
遠方のお店で買った場合は、輸送費も原則として自己負担です。せっかく安く変えても、これらの費用で帰って足が出てしまうこともあります。
インターネットで中古車を買う際のコツは、気になる自動車が見つかったらすぐに見積もりを取ることです。中古車情報サイトは全国の人が見ていますから、条件の良い中古車はどんどん売れていきます。
そんな中で他の客に先んじるためには、一刻も早く見積もりをもらって交渉を始めるのが一番です。もちろん、見積もりの内容に不満がある場合はその時点で辞退すればOKです。見積もりは無料なので、少しでも気になったらどんどん見積もりをもらいましょう。
見積もりをもらう場所は大手の中古車情報サイト「カーセンサー」や「Gooネット」がおすすめです。どちらも大手サイトなので悪徳業者がほとんど紛れ込んでおらず、検索も便利で見積もりも簡単にもらえます。
見積もりをもらったら、その販売店が本当に信頼できるかを検討していきます。最も信頼できるのは自動車メーカーの系列店です。メーカーの手がかかっている時点で信頼できる可能性は非常に高いです。
次に信頼できるのが大手の中古車販売店です。中古車販売店は中古車のノウハウに関してはメーカーにも決して引けを取りません。
これらの条件に当てはまらない小さな中古車店で購入する場合は、できれば実店舗を見にいける範囲のところを選んだほうがいいでしょう。インターネット販売のメリットが失われてしまいますが、リスクを小さくするためですから仕方ありません。
なお、中古車の個人売買は、よっぽど自動車や契約に関する知識がない限りは控えておいたほうが無難です。たしかに間に販売店が入らない為安く買うことができるのですが、車両や代金の受け渡しが大変なうえ、名義変更や呼称などのトラブルが起きた時に苦労することになります。
最近は個人売買でも契約書を交わすことが多いですが、それでもトラブルが発生する可能性はかなり高いので、個人売買でどうしても買いたい、あるいは買わざるを得ないという場合は、そのあたりをしっかりと覚悟しておきましょう。
中古車オークションは最も安く買える方法
中古車オークションはその名の通り中古車のオークションです。中古車販売店や中古車買取店などの中古車を取り扱う業者は、中古車オークションを利用して中古車を売買しています。中古車販売店に並んでいる中古車の殆どは、オークションを通じて取引された車です。
中古車オークションの会場は全国に約140箇所あります。毎日多くの中古車がオークションに出品され、落札されていきます。最も規模が大きい会場はUSSで、1週間で約5万台が出品されています。
中古車オークションに参加できるのおは中古車販売店や中古車買取店などの資格を持つ業者のみで、消費者が直接参加することはできません。そのため、中古車オークションで中古車を買う際には、中古車オークションに参加する資格を持っている業者に代行を依頼することになります。
中古車オークションの一番のメリットは、価格が安いことです。中古車販売店で売られている自動車には中古車販売店の取り分が上乗せされていますが、中古車オークションで売られている中古車にはそれがないので安く買えるのです。
もちろん中古車オークション代行業者には費用を払う必要がありますが、それは中古車販売業者の取り分よりずっと安く設定されています。
また、中古車オークションには毎週何万台もの自動車が出品されているため、希望する自動車を見つけるのも簡単です。中古車販売店を何件も回って状態を確かめる必要はありません。
中古車オークションに出品されている自動車は、全て修復歴が明確になっています。事故の有無もはっきりと分かるため、安全です。
一方、デメリットとしては、実写を買うまで見られないことが挙げられます。この点はインターネット通販とあまり変わりないですね。
自分よりも見る目が確かな中古車オークション代行業者が代わりに隅から隅までチェックしてくれるので、そこまで心配する必要はありませんし、写真などで確認もできるのですが、落札後にギャップを感じる可能性は否定できません。
また、中古車オークションの大手代行業者は非常に少なく、代行業者を探しづらいというのもデメリットと言えます。かといって中小の代行業者は信頼性が低いのが悩みどころです。
最初に提示された金額よりも高い金額で落札されたり、手数料を当初指定していたよりも高く請求するような業者も、残念ながら存在しています。
債務整理後に中古車のリース契約はできる?
債務整理をして自動車ローンは組めないけど自動車がほしい、でもどうしても中古車は嫌だ、という方は、リース契約を結べば自動車が利用できる可能性があります。
リース契約とはいわゆるレンタルのことです。最初に3年間、5年間など予め期間を定めて、その間にかかる車の代金(購入費用-契約終了時の残存価格)、整備点検費用、税金、自賠責保険などの経費とそれに係る利息を予めリース会社に支払うことで、自動車を買いられます。
カーリースはあくまでも自動車を貸すだけの契約なので、契約期間終了後は自動車はリース会社に戻されます。一方、自動車ローンの場合、ローン返済終了後は所有権は自分のものになります。
これだけ聞くとカーリースはまるでいいことなしの契約に思えますが、カーリースは支払総額が低くなりやすく、比較的少ない費用で性能がいい自動車に載ることができます。
また、リース契約期間は柔軟に決めることができ、必要に応じて契約期間を延長したり、契約終了時の残存価格に相当する代金を払うことによって所有権を自分のものにすることもできます。このような柔軟な対応が期待できるのが、リース契約の強みと言えます。
問題は任意整理後にカーリースが使えるのかということですが、これはケースバイケースです。カーリースやお金の貸し借りをするものではないですが、原則として途中で解約することができないため、リース会社は最初に審査を行います。
リース会社は信用情報機関に登録しているため、ブラックリストを閲覧できます。つまり、普通に考えれば任意整理をしてから一定の期間、信用情報機関に情報が残されている期間中のリース契約は難しいはずです。
しかし、全てのリース会社が必ず信用情報機関に加入しているというわけではありません。例えば、マツダオートリース株式会社や日立キャピタルオートリースなどは、CICという信用情報機関には加入していますが、JICCという信用情報機関には加盟していません。これをうまく利用すればリース契約が結べる可能性はあります。
自動車ローンは計画的に
自動車ローンを整理する場合、原則として自動車を手放さなければなりません。自動車を手放したくない人がするべきことはただ一つ――定期的な収入を得られる仕事について、毎月きちんとローンを返済することです。
これができないようならば、最初から自動車ローンを組むべきではないと胸に刻んでいただければと思います。