一般的には、お金はだれもが欲しがるものです。しかし、世の中には、
お金いらない!
働きたくない!
という人もいます。お金はあったほうが良いので、どちらかというと、働きたくない!ということのほうが理由となっているようです。
働かずに生活をしていくことは可能か?
残念なことに、働きたくない!という願望を叶えるためには、お金が必要です。お金がない人は働かずに生活をしていくことは不可能です。
親から莫大な資産を相続したケースなどは例外となりますが、この記事ではそのようなケースのことは考えず、あくまで自分の力だけで資産を形成している人を対象に考えてみます。
働きたくない!という願望を叶えるためには?
高校もしくは大学を出たら、だれもが社会人となるでしょう。
中には、家事手伝いをしたり、引きこもってニートをやる人もいますが、親のお金があることが前提です。
親がお金を援助してくれない場合には、残念ながら働かなくてはなりません。
ここでは、親の遺産はあてにせず、自分の力だけで資産形成をしていくことを前提にしているので、「働きたくない!」という願望を叶えるためには、まずは働かなくてはなりません。
働いてお金を貯めるか、不労所得を得られるようになるかのどちらかになるでしょう。
働きたくなくなるのはいつ?
社会人になってから働くのが嫌になる?
高校もしくは大学を出た時点では、まだ「働きたくない!」という願望を持っていない人もいます。
最初は輝かしい未来を期待し、希望を持って入社をしたが、厳しい現実に打ちのめされて、夢も希望も失ってしまうという人がいます。
最近ではブラック企業という言葉が流行っていますが、パワハラやセクハラなどの被害にあって、働くことが嫌になってしまうケースもあります。
そのようなケースでは、ブラックではない企業に転職をすることで解決してしまうこともあります。
「働くことってこんなに辛いことだったのか」
と考えていたのが、ホワイトな企業に転職をしたら、
「働くことって楽しい」
という考え方に変わることもあります。
もちろん、その逆もあり、転職をしたらそれまでの環境がいかに温室であったかということに気がついたということもあります。
最初から働くのが嫌だったケース
なんらかの事情があって、最初から社会に出るのが嫌だったというケースもあります。
だれでも、初めてのことには不安を感じるものですが、問題はそのレベルでしょう。
どうしても嫌だという場合には、無理をして働くよりも、精神的に安定するのを待ったほうがよいケースもあります。
働くことで、精神の病にかかってしまったり、それが悪化してしまうこともあるので、無理はしないようにしておきましょう。
食わず嫌いということもあるので、働いてみたら仕事が楽しくなって、
「なぜもっと早くに働いていなかったのか?」
と後悔をしてしまうこともあります。
働かずに生活をしていくために必要なお金
楽しく幸せな人生を生きていこうと考えると、お金はいくらあっても足りないでしょう。
年収が1000万円超の人でも、「お金が足りない」と愚痴をこぼす人はたくさんいるようです。
「お金が余って仕方がない」というレベルになるには、年収が2000万円以上は必要になるのかもしれません。
ここでは、「お金がいらないから働きたくない」という人を想定しているので、ギリギリ生活をしていけるレベルで考えてみます。
水道光熱費 1万円
食費 3万円
携帯・インターネット接続料 5千円
洋服代 5千円
趣味・交際費 1万円
健康保険・国民年金 1万円
合計 10万円
水道光熱費は、夏は冷房代、冬は暖房代がかかるので、高額になりやすいです。冬はお風呂に入りたいという人も多いでしょうから、ガス代も高額になります。
逆に、それ以外の季節では、かなり水道光熱費を抑えられるでしょう。平均して、月に1万円としました。
車は持っていないことを前提にしていますが、地方のエリアでは車やバイグが必要になるでしょう。その場合にはガソリン代などの維持費も必要になります。
家賃は3万円としましたが、ワンルームマンションでも相場は3万5千円~5万円くらいになりますので、安い部屋を探さなければなりません。
最低限の生活ができればよいという人は、2万円くらいの格安のアパートもありますので、検討してみましょう。
そのほか、冷蔵庫や電子レンジなどの電化製品が故障した時の買い替えのコストなども臨時的にかかります。
国民年金と健康保険の減免制度
国民年金と健康保険には必ず加入しなければなりません。合計すると3万円以上はかかるのが通常ですが、所得がゼロの人は免除もしくは減額制度が利用できます。
国民年金の場合、所得が
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
で計算した金額以下の場合に、全額免除が受けられます。
国民健康保険の場合、減免基準は市町村によって異なっています。
所得が33万円以下ならば7割軽減されるというように、最高でも7割の軽減までになっている市町村が多いようです。
国民健康保険料が全額免除になるのは、災害や病気などのやむを得ない事情がある場合に限られると考えておきましょう。
申請が必要
国民年金と健康保険の減免制度は、基準を満たしていたら自動的に適用されるわけではなく、申請をしないと受けられません。
また、前年度の所得を基準にするので、現在は無職であっても、前年度に一定以上の所得があった場合には、減免が受けられません。
どのくらいの貯金があればよいか?
独身で車も保有しない場合、1年間で120万円もあれば、とりあえずは働かずに生活をしていける可能性があります。
1200万円の貯金があれば、10年間は働かずに生活ができるということです。
人生なにが起こるかわかりませんので、そのうちに気が変わって、働くことの素晴らしさがわかるようになるかもしれません。
1200万円の貯金がある人なら、とりあえず、10年くらいは働かずに生きてみるのも良いかもしれません。
老後までずっと働かずに生活をしたい人は、現在30歳で、80歳まで生きるとして、
120万円×50年=6000万円
の貯金が必要ということになります。
年をとると病気のリスクも上がり、医療費が高額になることにも注意をしなければなりません。
不労所得を得るという方法
「働かずに生きる」ということは、一般的には不労所得のことを指すようです。
不労所得には、次のようなものがあります。
・家賃収入
・youtubeやブログからの広告収入
・アフィリエイトによる収入
・ネットビジネス、ネットショップによる収入
・株式投資、FX、先物取引による収入
・ポイントサイト、小遣いサイトで得た収入
このうち、最も現実的な家賃収入ついて解説をしたいと思います。
家賃収入で働かずに生活をする!
現在30歳の人が、年間120万円でギリギリの生活をして、80歳まで生きた場合、6000万円の貯金が必要であると解説をしました。
しかし、6000万円の貯金があれば、もっと豊かな生活を送る方法があります。
それは、6000万円のお金で投資不動産を購入して、マンション経営・アパート経営をするという方法です。
不動産投資ローンやアパートローンを利用すれば、2000万円の資金で1億円の収益物件を購入できたりするので、もっと少ない資金でも始められます。
レバレッジをかけられる
不動産投資の素晴らしいところは、レバレッジをかけられるというところにあります。
2000万円の資金しかない人でも、不動産投資ローンを利用して、1億円の収益物件を購入して、マンション経営をすることができます。
この場合、5倍のレバレッジをかけていることになります。
2000万円でワンルームマンションなどを購入して経営するよりも、1億円の1棟マンションを購入して、マンション経営をしたほうが、はるかに高い利益を出せる可能性があります。
もちろん、レバレッジをかけるほどリスクも上がるので、しっかりと勉強をしておく必要があります。
不動産投資ローンの金利には注意!
アベノミクスやマイナス金利政策などの影響で、金利は歴史上最低の水準まで低下しています。
住宅ローンでは、変動金利で年0.5%以下という銀行も登場しています。
しかし、不動産投資ローンでは、住宅ローンよりもやや金利が高いということに注意をしておきましょう。
不動産投資はリスクが低いと言われていますが、ローンで破綻をしてしまうと、自己破産にまで追い込まれてしまうケースもあります。
ローンを余裕をもって返済していくことは絶対条件であり、その上で、働かずに生活をしていけるだけの収入を得られるかどうかを、慎重にシミュレーションしてみましょう。
株式投資やFXは危険!
不労所得といえば、株式投資やFXをイメージする人も多いですが、それらの投資は資金を5倍、10倍と増やしていける可能性がある半面で、資産を一気に失ってしまうリスクもあります。
・株式投資やFXで資金を10倍にして、働かずに人生を送るという可能性にかけてみたい!でも、失敗したら、諦めて潔く働くことにする
という人なら、わずかな可能性にかけてみるのもよいかもしれません。しかし、
・絶対に働かずに人生を送りたい!リスクもなるべくとりたくない!
という人には、株式投資やFXはおすすめができません。
生活保護を受けたい!できる?
働かずに人生を送るということは、親の資産をたっぷりと相続した人や、若い頃に事業に成功して多額の資産があるという人などをのぞけば、不可能であるという考え方が一般的でしょう。
しかし、裏技的な方法として、生活保護を受けながら、最低限の生活を送るという方法があります。
特に病気でもない人が、「お金はいらないから生活保護を受けて、働かずに生活をしたい!」という願望を叶えることができるでしょうか?
生活保護を受けるための条件
生活保護を受けるための条件は、主に次の3つです。
・収入が最低生活水準に達していない
・土地などの資産を持っていない
・親族からの援助も受けられない
このように、生活保護を受けるためには、必ずしも病気で働くことができないという状態である必要はありません。
働いている人でも、収入が少ない人は生活保護を受けられる可能性があります。最低生活水準というのは、市町村によって基準が異なりますが、11万円~13万円くらいが目安となるようです。
働く能力があるならば、働かなければならない
日本国憲法27条では、勤労の義務が定められています。
働く能力がある人は、働かなければならないという義務のことですが、実はこれはすべての人にあてはまるものではないようです。
勤労の義務がすべての人にあてはまるのであれば、「貯金がたくさんあるから働かない」ということも許されないはずですね。
しかし、実際には、貯金などがあって、自分の力で生活ができる人は、働かない自由があります。
勤労の義務があるのは、生活保護を受けている人のように、生存権の保障を受ける必要がある人です。
勤労の義務を果たさなければ、生存権の保障は受けられませんよ?
ということになります。
働かなければ生活保護は打ち切り?
働く能力がある人は、その能力を最大限に活かさなければなりません。生活保護という制度は、生存権の保障として代表的な制度です。
しかし、働かないからといって、すぐに生活保護が打ち切りになるわけではありません。
例えば、「ハローワークに通って月に3回は就職活動を行っているが、企業から採用されない」
という事情がある人は、生活保護が打ち切りになることはないでしょう。
しかし、働く能力があるのに、就職活動をせずに、怠けている
という人は、まずはケースワーカーから就職活動をするように指導をされて、それに従わなければ生活保護が打ち切りになってしまう可能性があります。
病気かもしれない?
「お金はいらないから働きたくない」
などと考えている人は、精神の病気にかかってしまっている可能性があります。
多くの人は、今よりも豊かになりたい、今よりも幸せになりたい、という願いを持っています。
うつ病の人は、「死にたい」「死んでも良い」と考える傾向があるようです。
もしかしたら、軽度のうつ病や社会不安障害などにかかってしまっている可能性もあるので、精神科医や心療内科などで診断を受けてみましょう。
精神病であると診断されれば、生活保護を受けたり、障害年金をもらって生活ができる可能性も高くなります。
働かない人生!本当にそれが一番楽?
働いてお金を稼ぐことは大変なことなので、働かずに楽をして生きたいということを夢見る人が多いこともうなずけます。
しかし、トータルで見ると、働くことは幸せなことかもしれません。
自分の好きなことをして、高い収入を得られればそれが一番幸せですが、
・やりたいことは我慢して、高い収入を得る
・収入は少なくても良いので、やりたい仕事をする
というどちらかの選択肢を選ばなければならない人も大勢います。
働きたくない!と思っても、すぐに生活保護を受けるといった選択肢は選ばずに、まずはアルバイトや派遣でも良いので、自分に合った仕事はないかを検討してみることがおすすめです。
将来的に働かずに生きていくとしても、サラリーマンとして会社で働いた経験は、貴重なものになるでしょう。